ラストの熱い展開で細かいことは(ある程度)吹っ飛びました。
まずはじめに。
僕はこのゲームを中古ワンコインで入手しました。
また、前情報で「続編あり(?)」という話を聞いていたので、予約購入した方々とは評価が根本的に異なる可能性があります。
【世界観について】
他の方々のおっしゃる通り、このゲーム最大の魅力と言えば、やはりこれなのかな、と。
かなり壮大なスケールで設定が作り込まれているのは「TIPS」が物語っています。
全体像が見えてないのでなんとも言い難いのですが、ユーザーに期待感を抱かせる世界観だと思いました。
【ストーリーについて】
整合性の問題とかはありますが、色々目を瞑れば面白かったと思います。
目を瞑っても気になるものは気になってしまうものですが。
やはり理屈の部分が弱いです。
感情任せ、空気任せ、ノリ任せ……シナリオ上の勢いも大切ですが違和感をそのままにされるとユーザーとしては頭の中に?マークが浮かぶものです。
整合性の問題について話したので、少しだけ絡むことを書きます。
第1章でスピアーノが犬を戦場に連れてきていたところなんですが。
連れてくるのはいいです。
セレーネを正気に戻す為、で説明がつきますし(なぜセレーネが洗脳されていることを知っていたのかの謎は残るが)
問題は、犬が死んだ後の描写です。
スピアーノが罪悪感を感じたり後悔する描写がないんですよね。
彼女を看取ったとありますが、そのシーンだけでも入れるべきでした。
これがあるだけでも、ベルカの死に対するユーザーの受け取り方は全然異なってくると思います。
とまあ、上記の問題があるにせよ、僕が本作を高評価している理由というものがありまして。
それが終盤の爆発力。
ゼクスVS主人公たちの戦いや、巨大な幻獣と飛行戦艦の戦い。
粗削りで色々ツッコミどころはありますが、この展開は「最終決戦感」があって好きでした。
いや、ホント好きなんですよね、こういうの。
総力戦って言うんですか?
仲間全員でラスボスに挑むっていう熱い展開がたまらなく好きです。
黄金の空での最終決戦とかも中二魂揺さぶられます。
あと、ストーリー面でもう一つ評価している点があります。
それが、未来視という絶対的なまでの力を持つ○○○の処理です。
「未来が見えてもそれに対応できなければ意味は無い」という使い古された弱点に頼るのでなく、VFと精神の連動性、○○○の境遇に起因する未来視の傾向、そしてアキナたちと出会ったことで生じた綻び。
これらを使って見事、一つの決着を見せたことは、「ライターさんよくぞっ!」と言いたいです。
まあ、僕が○○○が一番好きというのもありますがw
【主人公について】
傲慢でポンコツながら、決して暴力には訴えないところが好印象。
ここぞというところではヒロインに寄り添う側面もあって、なんだかんだ言って優しいんだなと。
心理描写がないのであくまで推測に過ぎませんが。
【アキナについて】
VFの衣装がエロイ。
いや、他にも言うべきことはあるんでしょうけど、やっぱりこれです。
セレーネも似たような格好してますがこちらはおっぱいの分色々と、ね……(いやらしい顔)
いきなり聖女覚醒するのは「えっ」ってなりましたが、鍵が覚醒していないところを見るに、もう一段階何かがある……のかな……?
他ヒロインは試練的な見せ場あったのに、この子だけないってのは、ないよね?
【ローラについて】
戦争、貧困、その他諸々の事情により天涯孤独の身となった子ばかりが周囲にいれば、「世界は絶望に満ちている」という思想を抱くのは必然で、その思想が彼女の未来視の力に影響を与えるのもまた、設定上必然だった、と。
ローラが不運だったのは、「世界には希望がある」ことを教えてくれる人が身近にいなかったことだと思います。
最終的にはアキナと主人公に出会えてはぴはぴはぴねす☆になってくれてよかったよかった。
【戦闘描写について】
酷評されている程、悪くは感じませんでした。
とは言えども、「VF」というバトル色全開の設定を前面に押し出している割には微妙であったのも事実です。
気になった3点を以下に箇条書きします。
・第1章のエクストレーム戦、第3章(リンの章?)のノートリアスヴァイアラン戦が冗長。
・エフェクトの使用が過剰。
ゼクスとの戦闘シーンくらいがちょうどいい。
・セリフ。
3点目の「戦闘時のセリフ」についてですが、これが個人的にかなり気になりました。
「やああああぁっ」だのの気合いはまだいいのですが、「絶望を食め」だの「食い千切れ」だのという風な普通ではしない言い回しがちょっと芝居がかってて違和感ありまくりでした。
芝居がかるのはオッケーなんですが、それを大真面目にやっているのが違和感の正体かな、とちょいと自己分析。