絵は綺麗だったけど、シナリオと演出がいまいちだった
前作は面白いと感じましたが、今作はあまり合いませんでした。
シナリオについて
前作主人公と今作主人公のストーリーが交互に展開されましたが、読んでいてもたついているように感じました。というのも、それぞれの章の終わり毎に互いのストーリーが噛み合うわけではなかったからです。あやめと翔編を早く読ませろって思ってしまいました。
今作は全年齢向けに作ったということで、前作のあらすじも兼ねる必要があって交互シナリオにしたと思うのですが、そのせいで非常に分かりにくい構成でした。前作をやった人にとっては、同じ経験を再度させることになるし、今作から始める人にとっては説明が不十分すぎる内容だったと思います。まず前作を全年齢版でリメイクしてから、あやめと翔編、ミリャ編、と力を入れたほうが良かったのではないでしょうか。
辛口になりますが、今回のシナリオは、正直なところあまり良いとは思いませんでした。
面白い作品は、少なからず一つは好きなシーンがあったりするものですが、それが見当たりません。
あやめの演奏シーンや前作のOPを歌ったところ、ユウとの対峙等、見所はあったように思うのですが、
何か見せ方が足りなかったような気がしています。
エンディングも、司と理人の出会いで締めくくられていましたが、あまり余韻を感じませんでした。
今作で司達が出てこず、前作に話が繋がっていく、という演出なら感動的だと思うのですが、今回の構成であれば「その出会いは最初に見せるべきでは?」と思わずにいられません。
演出について
合わなかった理由について色々考えたのですが、ビジュアルに特化したゲームが良くも悪くもあるのだと思います。
特に、イベントCGを一瞬だけ出す演出は、贅沢な使い方ではありますが、もう少しシナリオの中でちゃんと見せて欲しかった。挑戦的な演出だったと思うのですが、見せたい一枚絵であれば時間をかけて表示させて、文章で読ませて欲しかったです。