童話をモチーフにした意欲作
面白かったです。若干のネタバリあり感想ですのでご注意ください。
・全体的な感想
童話のような世界観、魅力的なキャラクター、読み手を惹きこむ謎とストーリー、素晴らしい作品でした。
キャラクターが追い込まれる描写が多く、感情移入していると目を伏せたくなってしまうシーンも多々ありました。
ですが、そのような苦境を乗り越え、あのエンディングにたどり着けるのかと思うと、本当にクリアまでのやりごたえが感じられます。
・終わり方について
今作の主人公やヒロイン達が、楽しくも過酷で、切なくも愉快だった不思議な世界を旅立って、いつか想いを馳せる日もあるのだというエピローグが良かったです。
作品を読み終えた際には、それが良い作品であればあるほど、読み手は終わってしまうことへの名残惜しさを感じるものだと思います。
そのような感情をそれぞれのキャラクターが抱いていて、読み手がその楽しかった思い出に共感することが出来て、良いお話であったと感じられること、以上がこの作品が高評価に繋がる理由です。
このような意欲作にもっと出会いたい…