一捻り加えた展開や男女視点の解釈のギャップなど概ねライターの草刈さんの持つ美点を概ね踏襲しており悪い作品ではないと思うのですが、あまりに過去作品に類似する要素が多く、該当作品プレー済みだと面白さよりも既視感のほうが強くなってしまうのが実にマズイ。またそうでなくとも、処女・レイプ・半快楽堕ちの3点セットが他の男に靡くまでの説得力を削いでいる感ありといった具合で、過去作品未プレーの方が遥かに楽しめるであろうファン泣かせの一品に仕上がっています。
※今回の感想は展開に触れるうえで事前の紹介にない話に言及せざるを得ないので
ネタばれ度高めなので御注意を
気がつけばアトリエさくらも10作目。
自分のアトリエさくらの感想投稿数も10作目。
なにやってんだろか自分。
今回は一言コメントで触れたようにファン泣かせな作品だったと思います。
該当作品とは同ブランドの6作目の『ボクの目の前で親友に抱かれ腰を振る彼女 ―奴の言いなりにそのエロい肢体は開かれていく―』(以下、『前作』と略)。
何はともあれ前作未プレーか否かがまず非常に重要と言えそうです。
自分は泣いたクチですが感想は未プレーの方向けを意識して書いています。
自分のようなプレー状況の方のほうが少ないと思うので。
登場人物は、
久我山駿司:主人公、基本面倒見が良い、過去に失恋経験あり
広瀬果凛:主人公の恋人、おとなしい性格、後輩、図書委員
林場真人:主人公を慕う後輩、今回の寝取り♂
の3名+[???]が加わった4名の物語。
冒頭、用事を押しつけられて普段は立ち入りもしない図書館で、
果凛と出会うことろから話が始まります。
■構成・展開・寝取られ
1周目男性視点、2周目以降は女性視点解放有りの2周構成。
選択肢によってはおまけのような即バッドエンドやハッピーエンドもありますが
基本的には寝取られ1本道なシナリオと思って問題なし。
寝取られの特徴は―・・・
・視点違いによる解釈の落差が大きい
・レイプで始まる和姦寝取られ
の2点が印象的。
男女視点の書き分けと、それを引き立てる展開は相変わらずしっかりしていて好印象です。
1周目、何も知らない主人公視点的には2人の関係は順風満帆、気持ちも身体も順調に重ねて
いると思った矢先に突然一気に理不尽破局、寝取られ展開へ。
2周目は、ヒロイン視点で何気ないやり取りで傷ついてゆきカップルの絆が解けてゆく様子から
心離れ、そして寝取り男へ心移りし身体を開いてゆくまでの過程が楽しめるといった具合。
展開的にはオーソドックスながら、主人公の元カノとの交流、彼女を通しての主人公との面識
幸せそうなカップルへの憧憬、そして知ってはならなかった秘密などなど女性視点で明るみにでる
話は非常に広がりがあって1周目の不可解な展開がきっちり説明されてゆく面白さがあります。
女性視点の心情描写も丁寧で、特に主人公への想いが薄れるまでの過程が、
「主人公が自分に元カノの面影を重ねている」という如何にもありがちな理由
なのが心離れと寝取られに説得力を与えていたと思います。
ちなみに、主人公視点の際には主人公はこの辺りに大変無自覚で、元カノのことに
想いを馳せることはほとんどないのですが、ヒロイン側の自爆なのか、主人公の
無自覚の罪なのか若干微妙なことろ。
男女の価値観のすれ違いはこれからも是非大切にしてもらいたいなぁと思います。
まあ、現実ではここまで極端に好感度が変動しないでしょうけど。
と概ね前作での魅力も踏襲されているのですが―・・・今回は初めにレイプ有りきというのが個人的にはマイナス。
前作と大きく違う部分の一つですが、お付き合い→レイプ処女喪失→心離れ→和姦寝取られ
という流れはちょっと無理があるのではないかなぁと思ってしまいます。
寝取られ作品には良くあることですが本作では、やたら快楽耐性の低いヒロイン
という形でしわ寄せがいっています。
多少は目をつむりたいのですが、レイプ後、主人公のことを愛した状態での2回目の
無理やりセックスで、焦らされてオネダリしてしまうのはちょっと淫乱すぎやしないか。
心の離れ具合と体の開発のバランスが取れていると本当に良くなると思うのですが
有る程度(通常の低価格作品のボリューム)以上の分量が必要になってしまうかもですね。
そう思うと、処女・レイプ・快楽堕ちの設定の寝取られはフルプライス作品での表現に
合っているのではないかなぁという気がします。
心離れの描写が良く、寝取り♂の性格自体は主人公では満たされないものを
見事に満たしてくれる誠実さとヒロインへの一途さがあっただけにレイプからの
好感度回復に説得力がなかったのは残念。
せめて情事盗撮程度に留めておいてくれれば・・・
※以下前作プレー済みの方へ
と、内容的には決して悪くないと思うのですが、前作をプレーしているととにかく既視感が強い。
構成、作品の見どころ、欠点、寝取られ方どれも非常に似かよっている。
特に、寝取り♂へのある種の同情・共感が、ヒロインの心変わりを促進しているという
部分があまりにそっくり過ぎ。
前作では寝取り♂の彼女のレイプが、本作では主人公の元カノとの浮気とその罪悪感
という具合で差別化が図られているものの、元の部分の設定やキャラの役割分担が
あまりに似すぎていて新鮮味を大きく損なっていたと思います。
自分の場合はまるで予知能力者のごとく先の展開が読めてしまいびっくりしました。
■エロ
シーン数は13【主人公5/×寝取られ6/×その他2】
※主人公は基本和姦1シーンブチ切れレイプ有り
※寝取られ相手はすべて後輩の真人
※その他はオナニーや○○○
寝取られの種類は【見せつけ(ヒロイン視点含む)4/レイプ1/脅迫1】
見せつけはがっつり主人公視点で楽しめるのは1シーンのみであとは、女性視点。
場所はほぼすべて図書室、衣装は制服か全裸、特殊なプレー無しと、前述した
寝取られ展開がエロシーンに反映されていること以外はほぼ無個性。
男子部員にかくれて主人公とシャワー室でどきどきスマタや、セックスしながら
主人公と電話するくらいでしょうか。
寝取られは女性視点での表現が主ですが、少し視点違いの感情の機微を描くことに
力を入れ過ぎていてエロ自体の盛り上げ不足感を感じるかもしれません。
あとは、あいのせりんさんの絵への好み如何で実用性が変わりそう。
でも絶対前作の塗りの方がエロかった。
造詣も心なしか劣化しているようなしていないような。。
■まとめ
というわけで、過去の草刈作品をプレーしているか否かが非常に重要な作品でした。
個人的な印象では、前作プレー済みならば本作はプレーしなくても良く、本作の特徴で挙げたような部分に
興味があるならば、前作の方をプレーしたほうが良いと思います。
つまり本作はなかなかお勧めしづらい・・・かも
恋愛観の相違など切り口としては非常に自分の寝取られの好みにあったライターさんなので
次回作は是非、魅力はそのままでしっかり差別化を、できればエロシュチュの幅が増加した
作品がプレーできたらなと思います。
最後にどうでもよいのですが、「超」と「激」がズレていますね。
細かなエロシュチュは下記に記載。
お好みでどうぞ。
■エロ詳細
主:主人公/NTR:後輩による寝取られ/他:その他
【主人公視点】
・主/女子シャワー室/裸で抱き合ってスマタ
‐シャワー室壊れて男子乱入、主人公助けようとするが間に合わず2人でどきどき
‐途中勃ってしまって素股状態に
‐まんざらでもないヒロイン
‐まだお付き合いする前、出会って3日目の出来ごとです
・主/図書室/M字開脚愛撫
‐告白、気持を確かめあってそのまま
‐閉門の為、本番までは至らず
・主/自室/フェラ→背面横ハメ
‐「主人公的には」初めてのセックス
‐実は直前にレイプ
・主/図書室/立ちクンニ→騎乗位
‐とっても積極的なヒロイン
‐実は直前にセックス
・NTR/図書室/騎乗位→キス見せつけ→片足上げ立ち対面
‐見せつけ
‐主人公怒り狂って止めるがヒロインに拒絶、目の前で相手を選ばれ直接対決敗北
【ヒロイン視点】
・他/図書室/騎乗位
‐主人公の元カノの浮気現場目撃
‐ヒロイン初めての生セックスにドキドキ
・自室/思い出しオナニー
‐おかずは先ほど覗き見した浮気セックス
・NTR/図書室/引ん剥かれて正常位レイプ→四つん這いバック
‐主人公と付き合ったことに逆上して
‐でも結構感じてしまう身体
‐主人公と電話
‐写真撮影され以後脅迫
・NTR/図書室/立ち対面
‐すごく相性のいい寝取り♂のチ○ポ
‐焦らされると、止めないで状態
‐セックス2回目ですね・・・
・NTR/図書館/恋人つながり正常位→騎乗位
‐誠実な態度の惚れて
‐途中主人公が隣の部屋に訪問
‐自分を諦めさせるためにわざと声を聞かせる
・NTR/図書室/騎乗位→キス→片足上げ立ち対面
‐自分のことを諦めない主人公にトドメ
・エピローグ/図書室/騎乗位ボテ腹→立ちバック
‐主人公は哀れに見張り役、見返りにセックス映像でセンズリ
・他/公園/主人公による正常位レイプ
‐選択肢失敗によるバッドエンド
以上です。
お疲れさまでした。