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kishi1さんのRe:Seven ~僕が君に出来るコト~の長文感想

ユーザー
kishi1
ゲーム
Re:Seven ~僕が君に出来るコト~
ブランド
Lilac Soft
得点
68
参照数
709

一言コメント

絵や設定は面白いところがあったけど、シナリオが盛り上がりに欠ける。

長文感想

 この作品はループもののようで若干違い、各ルート1話1話完結します。
最後の話で若干ループ的な話が出ますが、それまではあまりループしていることを意識しません。
基本は1週間以内に何故か消去されることが決まったらしい主人公が、
1週間をどう過ごすかという話です。

 本作の良いところといえば、淡々としたテキストでしょうか。
日常パートはとても落ち着いた感じで、なんとなくしんみりと楽しめます。
独身寮で若い男女がお隣同士とはいかがなものかと感じますが、
こういうお隣さん設定が好きな人には受けると思います。
そもそも自分は、髪をおろした老原さんにコンビニの帰りがけに会うというような
生活感が滲み出ているところが体験版で気に入っていて、本作を買いました。
まあ、実際スロット、パチンコの話も面白かったですし日常パートは光るものを感じました。

 しかし、こうした淡々としているところが悪いところでもあります。
この落ち着いた感じが全編に渡っていて、作品の山場もHシーンもなんか淡々としています。
はっきりいってどのシナリオも盛り上がりに欠けています。
まず1週間以内にこの世界から消える設定の主人公に、真剣味がありません。
もうちょっとドラマティックな感じがあれば面白かったと思います。

 一番良かったと思うのは鈴子ルート。
完全にサブキャラですが、絵、話、エロともにこの作品の中では一番まとまってた感じがします。
最後のオペレーターさんの話は終わり際までは熱かったんですが、
エンディングがものすごく尻すぼみな印象を受けました……。

 あと、気になるところといえばベストエンド時のCG。
実は本作はベストエンドに到達するのは結構大変なんですが、そんな困難を乗り越えて
最後に見るCGが、なんか微妙な顔なキャラが多いです……。
(なぜかサブキャラの2人は渾身の1枚なんですが)
特に、問題なのが一番最後。
これはいくらなんでも……、手抜きでしょう。
しかし、それ以外のCG、特に立ち絵は綺麗でした。

・まとめ
どのキャラクターも魅力的だっただけに、シナリオの薄味さが惜しかったです。
3月の激戦区の中でもダークホースになることを期待してたんですが、
どうもこのまま闇へと埋もれてしまいそうです。

 書くの忘れてましたが、ボタン押すだけのスロットがもうちょっと遊べるものだったら
もう10点は評価を上げました。
作中に、「勝手に役が揃うスロットなんて時代遅れだ、自分でストップボタンを押して
役を作るんだ」という感じのことを主人公が言うんですが、これは何かの皮肉でしょうか。

 このスロットの攻略法を申し上げますと、まず確率変動パッチ(神設定)を本家から入手。
そしてマウス連打ソフトを落とし、起動させ、BETボタンにカーソルを乗せて、
一晩眠れば攻略に必要な枚数は揃います。
ちなみに、2000枚かかる特別衣装はシーン回想で最初に着てる服が変わるくらいなので、
あまり期待されないよう注意です。