雪山有り、吊橋有り、奇妙な家族有りの館モノ。推理ゲームファンとして充分楽しめた。
12月は沢山(特に来週)注目ソフトがあるのだが、久々に推理ゲームでもやりたい気分だったので、
イノセントグレイの『クロウカシス』を選択。
イノグレの名前は知っていたし、また推理ゲーム好きでもあるのだけれど、
今までなんとなく縁が無く本作が自分の初イノグレ作品となった。
◆最初の感想
まず、体験版とオープニングが違うので驚いた。
体験版では、紅緒さんのシャワーシーンから始まるのだが、本編は親父の首吊りシーンから。
体験版では確か、親父は最近自殺したと語られただけだった。
しかも、辻村さんと良く似ているため(兄弟)、最初辻村さんが吊っちゃったのかと、
勘違いしてしまったw
それ、どんだけ超展開…。
1周目は推理ゲームやりなれている身としては、どうせどっかで間違えて、
犯人に撲殺されるんだろうなーと思う訳だけど、無事生還できたんで驚いた。
多分、殆どのプレーヤーが最初○○逮捕エンドに向かうと思うけど、
あの収束の仕方はあっけなさすぎ且つ意味不明だと思う。
途中までは面白かった分、ちょっと落胆したのが1周目。
◆基本路線は一柳和シリーズ
一柳和シリーズ?何それ?というのが普通の反応だけど、
最近の推理ゲームで、日本一ソフトウェア&フォグ製作。
この第二作が去年堂々、『クソゲーオブザイヤー2008』にノミネートされて話題になった。
なまじ前作が良かっただけに、この評価になってしまったんだと思う。
このシリーズは、どちらも所謂館モノだけどシステムが面白く、第1作が名作だった。
そのシステムとは、殺人が起こる前夜に最善の行動をすれば殺人を未然に防げるというもの。
実際は見立て殺人の見立ての道具等を隠すのだけど、それが中々新鮮で面白かった。
本作『クロウカシス』も基本スタイルは同じで、上手く立ち回れば犠牲者は最小で済む。
とりあえず、一柳和シリーズをやっていたら、かなり似た感覚で楽しめる。
◆難易度は標準(推理ゲーム好き的に)
イノグレ作品というのは初めてだったんで館モノとか言っても、
どうせすぐクリアできるだろうなーと思いきや…、恐れ入った。
これは、普通に難しい。
とはいえ、まともな推理ゲームは普通難しいので、良くやる人であれば標準レベル。
総当りと、フローチャートを駆使すれば攻略は何とかできる。
フローチャートが最初はナニコレ?的なものなんだけど、何周かやればこれによって
物語の大体の分岐が見えて、使い勝手がよくなる。
というか、これを見ながらやらなければ攻略は不可能に近く、
このフローチャートがゲームバランスを支えていると思う。
なんとか事件解決エンド、スタッフロールの後のエピローグを見たときはちょっと感動。
でも、実際、フラグ分岐を完全に把握できてないため、意中の紅緒エンドに
到達したのはラッキーとしか思えないw
◆若干浮いてる感じのHシーン
全体的にHシーンの始まりが唐突な感じだった。
あれ、いきなりなんでこんな展開に?という違和感有り。
もうちょっと自然な感じで持っていけないかな~と思うが難しいか…。
Hシーン自体に関しては作家のお尻への強いこだわりを感じた。
また、紅緒さんの袴+ストッキングは強烈。
Hシーンで主人公のキャラがかなり変わってる気がするが、それはよくあること(?)w
あと何故かこの主人公が「あなたを守りたいんです」と言えば、それは『あなたとHしたいんです』になるw
どうも、この作品のヒロイン達は『あなたを守りたい』という言葉に弱いらしい。
★まとめ
推理ゲーム好き的には結構オススメ。歯ごたえ大。
また、袴美少女の紅緒さんがキツイ性格も含めヒットだった。
イノグレ初体験だったが次回作も期待したい。
※追記
他の人のコメントを拝読してから自分の感想を読むと、
自分の感想はストーリー面について、全く言及してない事に気づいた。。
というわけで一言、
最後の推理シーンの選択肢連続は熱い。