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kinnkayaさんの魔女っ娘ア・ラ・モードII ~魔法と剣のストラグル~の長文感想

ユーザー
kinnkaya
ゲーム
魔女っ娘ア・ラ・モードII ~魔法と剣のストラグル~
ブランド
GN Software
得点
30
参照数
554

一言コメント

(GiveUp) すべてが作業ゲー。イラストとシナリオは複数クリエイターの悪い部分がもろに出た形となっています。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

◆基本情報

・攻略対象はミント、ジェシカ、ミレイユ、マリーメイア、サラの5人?(途中で投げたため正確かどうかわかりません)

・魔法少女の服装以外に、水着姿を疲労してくれるヒロインもいます。

・SRPGとADVが融合されています。能力の強化はは主人公とヒロインの魔法をそれぞれ掛け合わせることで新しい魔法を作る「魔法合成」によってなされます。新しいSRPG部分は難度を最低にし、魔法合成を極めれば特に苦労しませんので、エンディングにたどり着くのはそう難しくないと思います。

・正確には覚えていませんが、SRPGと魔法合成があるため1周辺りの時間は長いです。ただし、2周目以降は以前の周回の能力を引き継げるため、若干速く終わらせられるでしょう。

◆CG

・複数原画制のため、キャラによって絵柄が大きく異なります。個人的にはやや統一感に欠ける印象がありました。ただ、CG自体はかなりきれいです。

・PS2版で追加された水着の立ち絵はかなりGJでした。

・PS2版で追加された新キャラふたりはなかなか魅力的ですが、元が取れるかどうかは疑問です。

◆システム

・魔法合成は作業でしかありません。どうすれば新しい魔法が出来るか、といったことは組み合わせを総当りするしかよい方法はないでしょう。おまけに魔法の生成の成否にランダム要素が絡んでいたり、戦闘で経験値が入らないためレベル挙げのためにはひたすら魔法合成をしなければならなかったりいらいらさせる要素は多いです。最初は楽しいんですが、主人公の魔法の半分も埋まる頃には間違いなく飽きます。

・SRPGパートもほぼ作業ゲーです。難度が最低なら残りMPに注意しつつ効率よく敵が倒せるよう考えていれば勝てますが、無駄に敵の数やHPが多いのがうっとうしいです。難度を上げても、敵のHPや数、使ってくる技が増えるだけで、より白熱するどころか作業感が増えるだけです。

・ADVパートも作業ゲーです。ヒロインのアイコンを参考に町や学園内をうろついて恋を育んでいくわけですが、イベントを進めるために無駄ない堂を強いられることも少なくありません。また、移動以外の選択肢ではどの選択肢がどういう効果を持っているのかわかりにくいものが多く存在し、総当りプレイになりやすいです。

◆シナリオ&テキスト

・町や世界が崩壊の危機にあるにもかかわらず、序盤から中盤は妙にコミカルです。終盤は打って変わってシリアス路線となりますが、正直萌え萌えな魔法少女の絵柄で人の悲しい最期や辛い運命を表現するのは、あまりいいものに思いませんでした。どうせなら最初から最期まで明るいイメージで行ってほしかったです。

・複数ライター制の災いゆえか、攻略対象でないヒロインがウザキャラになることが多いです。

・PS2版で追加されたマリーメイア、サラのシナリオは期待しないほうがいいです。特にマリーメイアのシナリオは他のシナリオと矛盾をきたすほどの超展開っぷりで見ていて苦笑い以外できませんでした。

◆総評

・とにかく作業ゲーです。SRPGとしてはおそらく最低ランクの出来でしょう。

・絵はいいですが、キャラクターに魅力がほとんどありません。あと、シリアス路線を期待しても、コミカル路線を期待しても中途半端なため、絵以外に評価できる部分はEDテーマ以外ほとんどないでしょう。

・マリーメイアの追加ルートがあまり面白くないので、PC版を持っている人がコチラを買う必要性はおそらくありません。サラやラティス目的でも値段分の満足感は難しいでしょう。