素晴らしい完成度。1作目の掴みが残念なところだが、うまく盛り返した傑作。お見事
本作は残影と比べて瞬間爆発力は劣るものの、平均的な面白さは上でクリックが止まりませんでした。
全体を通しての完成度が非常に高く、シナリオの粗を探すのが難しいレベル。
プレイ中に生じた細かな疑問をちゃんと潰しながら進行してくれる丁寧な作りになっています。
そして盛り上がるところはちゃんと盛り上がる王道展開。
最後はやっぱり主人公がビシッと決めてくれる。とても気持ちが良い。
◯良かった点
・無駄なキャラがほぼいない
このシリーズには20人程度のキャラが登場しますが、どのキャラにも役割、見せ場があり無駄なキャラがほぼいません。(微妙なのはナースくらい?)
どのキャラも個性的で、公式でタッグ人気投票が行われる程にはキャラ同士の掛け合い、組み合わせが良くできている。
歩く失態さんことアーリックは何かしらの魔術道具を護身用に持っていて、
暗示に掛けられたフリをしていたのさ!という展開ならばもう少し格好良い見せ場があったかもしれませんね。
・状況整理の多さ
これは人によって冗長と感じてだれる要因になってしまうかもしれません。
とにかく場面展開毎にその場にいるメンバーで状況を一旦整理するシーンが入ります。
アクションを起こしたことによって得られた結果、次に生じた問題にどう対処していくかの会議フェイズです。
これにより進行する度に増えていく情報を一旦整理して理解でき置いてけぼりをくらうことがなく、
次の目的が明確になるのでゴールを意識して読み進めることができます。
実際中盤くらいからメンバーの加入&離脱が激しく、置かれた状況も変化していきます。
状況を整理することはその場にいるメンバーにとっては重要なことだし、
全員の意思を統一するためにも必要な作戦会議シーンだと思いました。
◯不満点
悪い部分はほぼ無し。
本編の締め方が少し弱かった、静春と満琉の絡みが少なかった、
OP最後の格好良いおまるはどうなった… 程度です。
◯シリーズ全体の総評
黄昏の掴みがやや悪く、その流れで残影の途中まで盛り上がりに欠けたが、
残影中盤からの怒涛の伏線回収ラッシュ→朝霧の綺麗な完結の流れで見事にやってくれた傑作。
2周目をやると黄昏も楽しくプレイできることでしょう。
難しいと思うが「黄昏+残影」→「朝霧」の二部構成なら100点に近い点数を出していたと思います。
個人的に一番好きなキャラはルイ、一番好きなコンビは静春&モルフィ(満琉)
ルイは全てが自分好みでとても格好良いキャラでした。
哀れな境遇に憤っている姿もまた良い。お疲れCDにて女の体で男湯に入ってきて平然としてるルイには笑った。ルイの子作り短編待ってます。
コンビとしては静春とモルフィの関係が凄く好き。こっそり脇で進行する二人だけの秘密の関係。
そして現実で出会うことができたが…モルフィ(満琉)はみっちーに飛び込んでイチャイチャし始める。
この時の静春の思いを想像するともう… 切ない
資料集最後にFDの可能性も…?とのことなので、そうなった場合は静春&満琉の絡みをもっと見てみたいですね。