絵:△ 話:○ 文:○ 設:◎ シス:△ H:×
■CG(絵):10/20
キャラ造詣がお粗末。立ち絵のポーズは見てて恥ずかしくなる。(-20)
イベントCGはいい絵もチラホラ。
一方でメカを中心とした3D場面は圧巻。(+10)
■シナリオ(話)20/20
素晴らしいです。長いですが、最後には長さを補って余りある感動があります。
キャラは魅力的に描かれ、その点でのストレスはあまりありません。
やればやるほどヒロインの魅力が出るので、長いですがコンプ推奨。
アクの強いサブキャラも終了後には「みんな弱くて強い普通の子なんだな」と思わせてくれる。
■テキスト(文)18/20
平易な文章で読みやすく、文法も十分です。
戦闘シーンの描き方は状況と目の前の事実中心になりすぎてちょっと不満かな?(-2)
台詞がところどころで神がかってます。
奈都美の「…痛い?」は震えました。ライターの作品世界に対する愛情を感じます。
■世界観と演出(設):10/10
設定がいい。目覚めたばかりのロボットが世界に触れ、調査し内面的に成長していくというアイデアは素敵。
日常での和樹クンの思考、HIKARIとの対峙シーンでの演出や、各ヒロインエンドでのモノローグなど魅せ方が素晴らしい。(+10)
ただ、『火の鳥』『BJ』『鉄腕アトム』など手塚作品のオマージュであることと、「電覚」「無機頭脳」などは『攻殻機動隊』のオマージュであることを差し引くと特別加点はできない。(-10)
■システム:15/20
フラグ管理が甘いので、ルートによってはあまり絡まないキャラが突然親しくなってたりするのは違和感あります。整合性が微妙(-10)
■エロ:3/10
若佳菜がエロ担当。
ロボットに犯されたりしてます。が、絵がアレなのと世界観がアレなので抜けません(笑
薫とのHシーンの台詞が好き。「力を抜いて」「水に浮かぶみたいに?」ただし声優のH演技はアレ。
■総合:86/100
エロゲだと思わないほうが○、逆に言えばエロゲとしては失格。
和樹クンがもうたまらんちんなのと、単純に「メデタシメデタシ」で終わらない姿勢がものすごく好きなので特別点+10です。
サブキャラも◎。佐知美も最初は「なんじゃこのキャラ」だったのに、全コンプ後には「最高だよアンタ」に変わりました。
一方で一部悪役キャラには哲学がありません。神田川と霧絵は完全に「悪役」という記号。もうちょっと拘り見せてほしかった。
オシリスや遙香は良いのに・・・。
全体的には作り手の情熱が感じられる良作です。もっと製作時間があれば名作になれたかも。
とにかくやって損はない。