麻枝さんの最高傑作。
この作品からギャルゲ&エロゲにのめり込みました。
不良レッテルを貼られている無気力な朋也が、留年して浦島太郎状態に戸惑い前を向くことが出来ない渚と出会い、共に成長していく物語。
渚は朋也を必要とし、朋也は渚に依存する。
二人の気持ちは微妙に違ったんですよね。
智代シナリオでそうだったように、朋也は依存する相手が必要だった。
誰かの為に(誰かと一緒に歩ける自分でいるために)しか頑張れない。自己評価がすげー低いんですね。
智代とはお互い依存し合ってましたが。
智代ルートは最後の最後でやっと大きな成長を遂げられました。
智代と別れたのは選択で、共に歩いて行こうとした決断が成長。
渚が死んで5年間の空白の後、親に愛されて親が自分の為に多大な犠牲を払ってきたことを知った朋也が、自分を顧みてやっと渚の死とともに汐を受け入れます。
このシーンでも号泣。
汐を渚以上に愛して、自身を顧みず汐を愛し続けます。
その姿はきっと父親と同じものだったのですね。
その√の終着点。朋也は絶望を味わいます。
渚の時は逃げました。しかしこの時は絶望しました。
朋也自身、この時点で変わってるんです。
汐を求めて幻想世界に転生。
幻想世界の終着点の「さよならパパ」はクソ程泣きました。
こんなことがあっていいのかと。
年端もいかぬ娘が父親を諭して、自らを犠牲に払って。
朋也は恵まれない残酷な運命を背負ってましたが、人には恵まれてた。
光の玉と幻想世界の汐によって運命を変えれてハッピーエンド。
最後のシーンは現実の汐と幻想世界の汐が同化したものと考えてます。
この作品を絶賛してる人は朋也に自分を重ねた人って多いのではないでしょうか?
私はかなり重ねていました。
だからこそここまでのめりこんでしまったのかもしれません。