浪人生の主人公がミクとの交流を通して自分を見つめ直していくストーリー。短いながらテーマは描けていたと思います。ボカロをそんなに知らなくてもプレイ可かと。
ライターがなかひろさんということでプレイ。
ボカロはたまにニコニコで楽曲を漁るくらい。
正直に言ってボカロのキャラクター性に焦点を当てる二次創作はそんなに興味なかったんですよね。楽曲ならともかく。
さて今作ですが。
確かにボカロであるミクの二次創作なんですが、わりとすんなりと楽しむことができました。
少なくとも、ミクの楽曲や詳細設定や、二次創作においてお約束なキャラ像などを知っておかないと楽しめない、ということはないです。
VOCALOIDである初音ミクをいち題材とした普通のノベルゲーム、って感じかな。
まあ逆に言えばミク(ボカロ)じゃなくてもいい、ってことなんですが。
ミクとの交流を通して、自分の歩む道を見つめ直していく主人公。
ミクにいろいろなことを教えながら、自分もまた教えられていく。
短いながらテーマは描けていたんじゃないかな。まさに「明日へのおくりもの」だったんでしょうね。
ミクとの日常が楽しいし、お互いに成長していく姿は見ていていいなって思えました。
CGは特別上手ではないですが、ラストシーンはめちゃくちゃいいですね。ああいう表情に弱い。
あとボカロの二次創作ということで、ここぞというときに「歌」が使えるのは強みですね。
初音ミクの歌声という共通イメージはみんな持っている。その歌を重要なシーンに組み込むことで印象づけられる。
そういうところはやっぱりVOCALOIDならではでしょう。
プレイ時間は1時間20分ほど。まあ短いけど星メモのぐだぐだに比べたらこっちの方が…
エロは軽いのが1回です。メインに期待している人もいないと思いますが。
ボカロ・ミク目当てではなく、手軽に楽しめる短編ということを目当てにプレイするのが良いと思います。