期待しすぎなければ吉。
基本的に攻略可能ヒロインは4名と少なく感じる。ただ、それぞれストーリーの長さはまぁまぁなので短いと感じることはないと思う。
このゲームは非常に惜しいと感じられる部分が多くあると思う。一つ目はカードゲーム。カードゲームによって行う戦闘システムは非常によかったと思う。戦闘に勝てばカードを得られるわけだがカードを得られても戦闘はあまり有利には働かない。なぜならそれほど多くカードを持つメリットがないからだ。今まで得たこともなかったようなカードが戦闘で勝つことによって得られるならメリットがあると思うがこの場合はすでに持っているカードが一枚増えるだけでとりわけほとんど意味がない。必要なカードが不足しがちな序盤ならまだしもやりこみ要素は薄い。また、おまけで今まで対戦した相手とカードゲームで戦えるとか言う工夫がほしかった。そうしないといちいちストーリーをスキップで飛ばしながらカードゲームを楽しむという方法しかない。これは非常に面倒である。また、敵が弱い。もう少し強い敵がいないと技などを繰り出す戦略性が乏しくなる。なぜなら連鎖だけで勝てるのにわざわざ技を覚えておく必要性はないからだ。ストーリーを再び始めたときにカードをすべて引き継いでいるシステムは非常によかった。
二つ目はキャラクター。キャラクターの魅力がとりわけ薄いというわけではないと思うが、cycのほかの作品をやったことがある人からすればどこかで見たことがあるようなキャラクターが多い。ゴアスクリーミングショウに出てきたお嬢様とほとんど同じ顔でまったく同じ葛藤を持っているお嬢様がいるというのは問題がある気がした。（ここら辺はデフォなのか？）
三つ目はストーリー。ストーリーの盛り上がりが少し悪い気がした。もともと設定自体は非常によいと思われるのだが、いかしきれずに終わっている感じがある。ストーリーの最後は特にもう少し盛り上げてほしかった。その点では同じcycのmindead bloodとかの方がはるかに盛り上がりがいい気がした。
四つ目はHシーン。white cycとblack cycでcycという会社自体を二つにわけてそれぞれ作っているわけだが、これはwhite cycというよりblack cycで出したほうがよい作品のように思える。black cycで出して、もう少しHシーンを濃くしてほしかった。このゲームの場合、大抵Hシーンの最初はブラックアウトから始まり中盤以降に少しCGを出しているパターンが多いが個人的には最初から全開でいってほしかった。なぜならHシーンのシチュエーション的にはwhite cycというよりblack cycに近いものがあるからだ。また、寝取られ的なHシーンがあってもよかったようにも思う。寝取られはストーリーの流れによっては実際行われているのだがそれを示唆するような台詞が若干あるだけで実際にそのシーンはない。Hシーンにおいてこのゲームではblack cycを弱体化しただけになってしまっている。
それぞれの部分で問題はあるのだがどこも惜しいレベルまで来ている。だから、それぞれの部分でもう少しがんばっていれば大作間違いなしだったように思う。すごく惜しいと感じさせるゲーム。