ふたみの純粋さと此芽の一途な強い想いが本当に魅力的だった
物語の設定は非常に良く練られていてその出し方がうまい
抽象的な表現が多く、その1つ1つの表現に大きな意味がある
それは意図的に分からないように作られたもので、物語を進める上で意味を知ることで設定をやっと理解できる
独特な文体はまわりくどいと思う人も多いかもしれないが個人的には楽しめた
ふたみ√
何も真実を知らず、ただただ純粋な心で照陽菜に挑む姿、策に尽くす姿に好感持っていたので
自らが最後の蛙蟆龍である運命と、真実を知ってそれを受け入れる姿には胸を打たれた
狼が太陽を喰らうというのはまた何かの比喩的表現なのか言葉遊びなのかと思ったら本当に太陽より大きな狼がでてきて太陽を喰らおうとしているCGを見たときは、ちょっとそれまでの繊細な物語の設定のイメージから一気にかけ離れてしまい「ん…え?」と素で声がでてしまったが、北欧神話をテーマにしているということで後で納得
此芽√
このルートがいちばん好きだった
天才として生まれながら、自分の代わりに死ぬこととなった初恋の相手(策)に幼い頃から自分の生命を注ぎ続ける魔法をずっとかけ続けた強い女の子
そのせいで他の魔法は一切使えず苦労することになるだけではなく、策から当時の自分の記憶もなくなっている
策とは遠く離れて相手のその後はわからない
そんな中、その身に何があっても魔法をかけ続ける事をやめずに耐えてきた此芽が、最後に報われるENDは見ていてとても微笑ましかった
傘√
他に比べると内容に劣る
普段の傘自体は2人に負けず劣らずの魅力的なキャラだと思うが、上記のような感情移入できる物語ではなく、明日宿という存在がもたらす物語への影響が設定をより深いものにしたくらいだろうか
難解な作品だったので周回プレイすればまた違った感想が得られるかもしれない