心情がよく描かれていてとにかくキャラが魅力的だった。 さすがおぅんごぅる先生。 日常恋愛物のセンスが光ってる。
共通ルート
学校ではいい人で通っている陸上部マネージャーの秋人。
祖母の千代に1週間で婚約相手を探すように言われるが相手に名乗り出る人は現れず。
莉奈は彼女のふりをする事をあっさり了承するが、子供の頃のすれ違いで疎遠になっていたなぎさとの仲が戻ったことで空気を読んで冗談だったことに。
それまで2人の関係に口を出さず、我慢して自分から話してくれるのを待っていた莉奈だったが、内気ななぎさのために壁越しに秋人の本心を聞きだして子供の頃から何も変わっていない事を証明した。
空白が埋まり、秋人への信頼を取り戻したなぎさは秋人のお嫁さんに立候補。
千代の言いつけで同棲生活がスタートする。
さらに千代が探してきた新たな嫁候補として、3000m全国トップの実力を持つ涼香が転校してきて同居することに。
ペースメーカーとして将来のパートナーに、現状も考慮してまずは専属マネージャーになってほしいと告げられる。
後日、妹の恵へのサプライズで部活を休んでご飯を作って待っていた秋人に、陸上の槍投げの部員から妹の危険を知らせる要領を得ない電話が入る。
涼香は、異常なペースで学校へ走る秋人を見て、その本当の実力と辞めた理由を悟る。
同棲から5日、発展しない関係に痺れを切らした千代によって会議が開かれ、涼香は2番にはなりたくないと秋人の唇を奪う。
一目惚れだったという涼香の告白を聞いて、自分が初めて涼香を見たときの感情も一目惚れだったのではと感じる秋人だったが、真剣に答えを出すために返事を保留に。
また、なぎさも秋人への想いを固め、涼香先輩には負けませんと宣戦布告する。
涼香の存在に自信をなくしていくなぎさだったが、一度同棲生活を止めて陸上に専念し、秋人にふさわしい自分に変わろうと決意する。
対して涼香もなぎさに誠意を持ち、離れている間に秋人の部屋で眠ることを自分から止める。
走る理由は、母の味方にならなかったスポーツ記者である父への復讐だという涼香。
その動機に空しさを感じていたところに、母と同じように楽しそうに走る秋人の姿を見たことが一目惚れの理由だと聞いた秋人。
これが最後だとパートナーになってほしいとお願いされ、応じると涼香ルートに入る。
涼香ルート
パートナーの了解を得たことで恋愛に意識が向き、練習に集中できなくなる涼香。
恵の影響も受け、告白を受けた秋人はそれを受け入れる。
なかなかスイッチが切り替わらない涼香だったが、秋人がパートナーとして横に立って涼香の気持ちをフォローしたことで改善。
対してなぎさは根を詰めて練習に励むようになり、実力は伸びてきたものの不安定な一面を見せるが、実力者である涼香の助言や莉奈の存在によって落ち着いていき、涼香と秋人の関係も応援できるようになる。
親子できちんと話し合うことで父との確執は消え、悩んでいた無月経で子供が作れない悩みも解消されてEND。
選択肢分岐から
パートナーを断ると涼香は未練を断って同棲を止め、学生寮へ。
なぎさと莉奈との幼馴染3人で過ごす時間が増える。
莉奈との通じ合っている感じいいなぁと思ってたら、傘のエピソードでは恵が自分のを貸してくれていたことがわかって不意打ちだった。
なぎさには秋人が必要で、3人のバランスを取るためにも自分の想いを悟られないようにしてきた莉奈だったが、秋人に女性として意識され、涼香に想いを後押しされたことで変わろうとしていく。
莉奈に部活終わりに会う約束を取り付けられ、その後、練習で熱を出したなぎさを家に運ぶ秋人。
莉奈との約束を優先すると莉奈ルートに、そのまま看病するとなぎさルートに入る。
莉奈ルート
待ってる間に第一声に悩んじゃう莉奈さんかわいい…！
変わろうと思っていてもなぎさの名前を聞いて踏み出せない莉奈。
しかし、小松さんと付き合ったという噂に秋人が莉奈への好意を自覚したことで秋人の方から恋が発展する。
そっけない素振りで内心乙女な莉奈さんかわいい…！
付き合うもののなぎさに打ち明けられないまま日々が過ぎていき、なぎさは噂と2人の様子からその事実を知ってしまう。
断られるのを知っていながらけじめとして告白し、自分のために言えなかった莉奈の人間性をしっかりと考え
「わたしが一番最初に、ふたりを祝福してあげなきゃいけなかったのに…」
と言って祝福できるなぎさは本当に心がきれいで強いなぁと思った。
あらかじめ交換ノートに
（秋人くんも莉奈も大好き！莉奈を守ってあげてね！）
と書いていたのもなぎさらしさが溢れててよかった。
その後も涼香の影響を受けて生き生きと陸上に取り組むなぎさの姿が見られ、幼馴染3人の関係も変わらずに続いていく。
周りの進路が決まっていく中、いろいろな仕事に触れてゆっくりとやりたい事を探す莉奈。
涼香が似合うと言ってくれたオオバナノエンレイソウのように、長い期間を経て花を咲かせた莉奈は、この先も秋人のとなりで素敵な彼女でい続けてくれることでしょう。
なぎさルート
なぎさを心配する秋人を見て、なぎさより優先することはないと莉奈は身を引き、なぎさを見守る役目を秋人にバトンタッチ。
そのほうがあたしらしいのかなと受け入れ、周りに遠慮して一歩を踏み出せないなぎさのために告白のきっかけを作る。
ベタだけどその後の
「あたしと秋人が付き合う未来ってさ、どこかにあったのかな？」
の流れも良かった。
その返事を最後に莉奈は未練を絶ち、改めて気持ちを入れ直す様子が見られる。
秋人への想いも本物だが、なぎさへの友情も本物。
莉奈もなぎさも本当に情に厚い魅力的な子です。
付き合ったなぎさは再び同棲を始め、関係を紡いでいく。
友人の勝彦は本当の母を捨てた父親への反発心を、有名になったらお袋の苗字を名乗ることで認めさせてやるという。
そんな一面を知って、秋人は一緒に練習に付き合うようになる。
恵はよくケンカをしていた両親を見て、自分が両親から愛されて生まれてきたと証明しようとかわいくあろうと悩んでいたが、千代に歪に見えても確かに愛して合っていた事実を教えられ、さらに恵という名前がかつて父が幼い頃に亡くした大切な人の名前であったことも知る。
涼香から調達してくれた全国1位の藤原京一のビデオ
また1位になるところがみたいという千代の願い
なぎさが涼香との勝負で見せてくれたペースメーカーの走り
後悔しないようにと背中を押してくれた莉奈
最後に陸上を辞めた理由である恵自身から自分の道を歩いて欲しいと告白され、恵みはマネージャーに、秋人は再び選手として復帰。
すれ違いから開いた距離を気にしていたなぎさだったが、急ぐ必要なんてなく、けっきょくどんなことがあってもふたりの傍で素敵な恋をしていくだろうという幼馴染の絆を感じさせるラスト。
タイトル画面が、秋人と莉奈が遅れて後ろを歩くなぎさを間に迎え入れる子供の頃の幼馴染3人の姿に変わり、さらにサイドストーリーを終えて横に妹の恵がそっと加わる演出も良かった。
総評
おぅんごぅる先生を褒め称えることしかできない。
個人的には莉奈が一押しですが正直みんなかわいい。
日常テキストでもシナリオでもどんどんキャラの魅力が引き出されていき
（おぅんごぅる先生は本当に日常で紡がれる恋愛というものを理解しておられる、きっと恋愛のスペシャリストに違いない）
と思いました。
あとラジオを先行して聴いていたのでなぎさのイメージが完全にネタキャラだったのですがきちんと正ヒロインでした。
どのキャラも声がばっちり合っていて良かったです。
莉奈を演じた秋野花さんには個人的にベスト声優賞を送りたいと思います。