いろヒカあっての作品だということがよくわかりました。
いろとりどりのセカイで真紅の願いを叶えるという主人公のエゴのために生まれた命へ再び償いをするために、悠馬は真紅と共に藍の作った世界へ
自分に自信がない真紅のための花嫁修業『お嫁さんクラブ』
その1 海水浴(加奈から誕生日プレゼントで水着)
加奈 → お母さんと一緒に世界を旅して回るという願いが叶って離脱
その2 料理(澪から誕生日プレゼントでエプロン)
澪 → 両親が昔のように仲良くなってほしいという願いが叶って離脱
その3 抱き枕制作(その後、鏡から浴衣、つかさから髪留めの誕生日プレゼント)
鏡 → 厳しい英才教育主義のお婆ちゃんと和解して引越しのため離脱
つかさ → 大病を患っていたお婆ちゃんが退院して看病のため離脱
悠馬から花嫁衣装のレースをプレゼント
真紅との幸せを感じながら、他ヒロインへの罪悪感を抱いたままの悠馬は自ら贖罪するためもう一度いろとりどりのセカイへ
ここまで真紅ルート
その後、悠馬は最果ての図書館で一時的に管理人となった本物の悠馬と対峙し、真紅の待つ世界で悠馬の身体は意識を失った状態となる。
真紅は、年に一度だけ最果ての図書館から外出を許された悠馬が会いに来るようになって4年目の7/21に、突風で灯台から滑り落ちて死亡。
そんな二人を復活させるために、2人の娘である青空が二階堂藍の教えの元、夏目鈴と時雨さんの後押しと協力を得て、ハッピーエンドを迎えた世界の物語(以下の個別ヒロインルート)を収集する。
・加奈ルート
旅から戻ってきた2人は、時雨さんに白の本が見つかった事を聞き、蓮を連れて旅に同行。
白の本を手に入れるために交換条件の宝を世界を渡って探しに行き、持ち帰ったタンポポで半透明の白の姿が見えるようになる。
見えない姿で旅に同行して見守っていた白と蓮が再会してお別れをやり直し、白から時雨(父親)への感謝もあって旅は終わり。
その後、加奈の母親の本を手に入れプレゼントし、加奈は本に込められた魔法で母親の記憶と本当の名前を思い出す。
親子で花火を見てお別れし、白と蓮の親子と同じく巡り巡ってまた会いに来るという親子の絆の物語。
・澪ルート
指輪の力で帰ってきた澪は、今では指輪を付けなくても半透明で見えるようになり、夜には実体化するようになっていた。
自分を呼称しない澪に違和感を抱いていたところに神埼とおるが現れ、存命の両親に会いたいという私の澪と入れ替わって違う世界から来たはずのあたしの澪が、私の澪だと言う。
結果、澪は違う世界から帰れなくなった際に両親に違和感を抱かせないために自分を呼称する会話を意図的に避けていたため、それが抜けずに違和感となっていただけで、あたしの澪であることが分かる。
(あたしの澪は主人公が作り出した世界の幼馴染で、私の澪は本物の悠馬の幼馴染)
身体の実体化は感情の起伏によるものだと推測したとおると悠馬はいろいろなイベントを起こし、その後、神埼とおるはTVで帰りを待つ母の姿を見て一時帰宅。
とおるがいなくなると澪の実体化の兆しも弱まったが、母の力を借りて過去の罪滅ぼしとして澪が知りたがっていた寮メンバーの近況を調べ、澪との間を繋いでくれたとおるを寮の一員として迎え、皆が戻ってきたことで完全に身体が元に戻る。
罪を償う気持ちの大切さを説き、それが報われたハッピーエンドを描いた物語。
・鏡ルート
脱引きこもりで学校に通い始めた鏡は、秋葉に行った影響からクラブ活動でゲームを作ってみたいと言い出す。
部の活動として納得させるためのゲームを作ることになり、シナリオを任された悠馬は、うっすら記憶に残っている夢に出る少女(真紅)が主人公の物語を書いていく。
書き終えたことで最果ての図書館から悠馬を見守っていた真紅に夢で1度だけ使える魔法の言葉と共にお別れを告げられ、悠馬は鈴とお仕事へ。
1週間離れている間に、鏡が前作個別ルートで敷島家が存在を隠している式を使ったため、それを知る悠馬を消す為に祖母に捕獲の命を受けた鏡の兄・蓮也が寮を訪ねてしまう。
帰ってきた悠馬は蓮也に殺されるも『真紅』と魔法の言葉を発したことで真紅の干渉により悠馬は蘇り、蓮也の心を知り、さらに蓮也の盲目だった目が治癒され埋め込まれた祖母の式が取り除かれる。
以前送られてきた脅迫の手紙が蓮也によるものではない事を知り、鏡の兄は悪い人間ではないことを確認できた悠馬は、逃がし屋として彼を助けることを決める。
開放した鏡の式で異世界の白の元へ兄を導き、悠馬と夏目鈴により敷島家は無力化されて祖母は共に住むことに。
過去の敷島家の悪しき因習により歪んだ祖母による一連の物語への影響を描いた本編補足ルート。
・つかさルート
3億5千万の宝くじを当てたつかさがお金の使い道を考えていくお話。
おっぱいを大きくする会社の設立(仮)
異世界のお婆ちゃんへの治療費(余分額は返金されてきた)
借りてきたお金の返済。
中止になった夏祭りの開催。
その後、縁のあった親子がお金に困っている事情を知り、以前つかさがいた働かなくても暮らせる異世界へ送ると、残りの資金でみんなが幸せに暮らしていける場所を作ることに決める(商店街を基盤にした会社の設立)。
その後、その世界は王への反乱で戦争になってしまい、助けに行った悠馬は真紅の助けもあって無事お婆ちゃんと親子を連れ戻すことに成功。
うまくいかなかった世界の姿を見てきた悠馬はそれでも言葉の魔法を信じ、つかさの理想を叶えるために協力していく。
ここまで青空が収集したヒロイン救済ルート
・藍ルート
本物の悠馬が藍と真紅と共に生きていた過去の物話。
大人になって願いが叶えられるようになるまで逃げ回って、ずっと一緒にいることを約束をする悠馬と藍だったが、恋を知りたいという理由で最果ての図書館の管理人だった主人公により悠馬は世界から連れ去られ、その存在を奪われる(主人公がレンだった頃に一度真紅に会っていて関心を持っていた為)。
この後に、前作の『いろとりどりのセカイ』が展開され、藍は最果ての図書館の管理権を受け取っている。
・真紅ルート2
主人公は最果ての図書館で悠馬と出会い、管理人になる前のレンだった頃の記憶を見せられる。
好いていた母に愛されてなかった生前の記憶。
そして生まれた、愛されたい、大切になりたい、という気持ちから、悠馬を世界から奪って真紅と恋をするためにセカイを作り上げたこと。
全てを知って許される為の贖罪の旅へ出る。
藍が悠馬に代わって管理人の座に着いた理由は、ハクだった頃の悲しい記憶が頭の片隅に残っていてそれが未練となっていたから(思い出したのは座に着いた後)
本物の悠馬は恋人である藍のその不安を、悠馬を許すことによって解消させようとしたが、不用意な発言で7/21に真紅が死んでしまう運命を世界に残してしまう。
青空は、ハクが生まれ変わる際に管理人に願いを叶えてもらって切り離された辛い経験や気持ちを受け継いでいる。
藍のスーパーポジティブはネガティブな部分が青空にいっているから。
そんなハクの生まれ変わりである2人が、世界をひとつにするハクの描いた魔法『いろとりどりのヒカリ』で、ハクに愛されなかったことで管理者となり、罪を犯した悠馬(レン)を愛し、真紅と共に助けようとする。
藍と契約をして魔法の力(栞)で真紅の日記から真紅の元へ5冊の本を届け、集めた記憶を託された真紅は悠馬の元へ行って自分を許せない悠馬を肯定して大好きだと言葉の魔法をかけ直し、残りの4つの扉の世界は真紅が届けた4冊の本の言葉の魔法によってヒカリが灯された。
罪人が幸福になるための答えを見つけた悠馬は、鏡の世界の自分から送られた式を辿って真紅が灯台で死んでしまう直前に間に合い受け止めようとするが、身体が半透明のままで素通りして死んでしまう。
それでも諦めず、母親だったハクの本『いろとりどりのヒカリ』の世界をひとつにする魔法によって並行世界を統合して一回きりのやり直しに挑む。
レンに命を奪われた本物の悠馬は、生まれ変わる前にはレンの父親だった。
自分の子供のすぐに諦めてしまう癖を直してやりたい気持ちと、藍との幸せを奪った復讐心から辛く当たってしまったが、最後には成長を認めて管理者として夢で寮のメンバーへ干渉することで手助けをした。
真紅を助けることに成功し、7/21は幸せな記念日となり、長かった物語はようやくハッピーエンドを迎える。
・感想
いろとりどりのセカイのFDではなく続編ということで、いろとりどりのヒカリあっての作品でした。
真紅がかわいいのは前作同様ですが、シナリオは前作でも完結しているように見えて今作をやらないと全然作品のイメージが違ってしまいますね(※真紅かわいいで純粋に楽しめた人はイメージ変わらないかもしれません)。
前作から大分期間があいたので所々忘れているところがありましたが、プレイしながら補完できる優しいテキストで助かりました。
前作でシナリオに不服で投げてしまった人はちょっともったいないですね。
まだ紅い瞳に映るセカイが残ってますが、ともあれひとまず作品として物語のハッピーエンドまでを見届けることができてよかったです。
設定もしっかり繋がっていたし、キャラにも感情移入することができて楽しめました。
真紅も藍ちゃんも青空ちゃんもみんなかわいい。
前作含めてここまで長かったけどやった甲斐がありました。