悪くはないんだが、タイムリープ設定などを考えると残念な出来であった。
タイムリープ物と言えば、シュタインズゲートのような主人公が決まった未来を改変しハッピーエンドという感じになるものとは思う。
今作は、タイムリープはできるが未来を変えることはできない、それを受け入れて変えることのできない未来まで又は、未知の未来を一生懸命生きていこうという作品であった。
確かに上記のような物語も悪くはないのだが、漣から未来を変えることはできないんだよと言われて5年間も意地をはっていた主人公が、詩乃ルートで5年前に戻ってきた時、漣からの説得で結構あっさり未来を変える事を諦めたのは残念であった。あそこは、選択肢を用意して諦めるか、抗うか選ばせて欲しかったと思った。
後は、時を戻す時計のルール(未来を変えることはできない)を破ってハッピーエンドが欲しかった。未喜、ゆめ、藍里のルートでも人の心理は変える事が出来ていたので、詩乃が2回目の発病したとき諦めさせない展開でハッピーエンドが作れそうだったんだが。
名作になり損ねた惜しい作品だった。