同人で作られたとは思えない。文句なしのモンスター作品。伝奇もの特有のやや複雑な設定にわかりづらさを感じるかもしれないが、そこも魅力。手を止めないで先に進んでいってほしい。
月姫については、同じ作品内にも関わらずルートによってジャンルが変わるようにも感じられました。特に月の裏側と称される遠野家ルートではそれが顕著で、「死ぬとは?生きていることとは?」を哲学的にその定義を問いかけた秋葉ルート、推理もののような展開でそれまでの真実が明らかになる翡翠ルート、それを受けての琥珀ルートと、それぞれに魅力があって興味深かったです。
個人的に秋葉ルートなんかは、同社が商業化して最初に発表された後続作品 Fate/stay nightのHeaven's Feelルートの元だと感じましたし、その原液を飲まされた感覚になりました。好きな方は刺さると思います。
続編として歌月十夜もあってさらに楽しめると思ったのですが、こちらはショートストーリーを繰り返して本編を解き明かしていく型月ファンディスク特有の構成。とにかく攻略もめんどくさいので、システム面で本編よりしんどく感じました。