動物化するポストモダンと近代
なぜ彼らは戦うのか?
この戦いに意味がないことが分かっているのに。
勿論この疑問は本編で掘り下げられていることだし、
それを繰り返すつもりではない。
僕がここで指摘しておきたいことは、
彼らの行動こそ「動物化するポストモダン」だということだ。
それに対してグランドルートでは
「動物化」を放棄し近代的な平和主義に回帰する。
この作品は前半で近代的な手法で「動物化」を理解し、
後半で近代によって「動物化」を超越しようとする試みだといえると思われる。
その意味で本作品は近代的戦記物の傑作といえよう。