最早属性云々と言うレベルの話ではない。序盤から多くの名シーン名セリフがあり、自然と調和が取れている完成度の高さ…。恋愛も萌えもシナリオも雰囲気もその他全てにおいて質が高い証拠。体裁や世間体はもとより、自分さえも汚れていると思い知らされるほどの愛…。そして人としてのバイブルと言えるヒューマニズムの塊…。いろいろな意味で楽しませて、勉強させてもらえる作品だと思いました。
私はほとんど100点は付けない人なんですが・・・これはやられましたね。
【ヒューマニズムの塊】
いやはや、人の心の有り方がどれほど複雑なのか…。
作中では当たり前のように進んで行くのですが、複雑な人間関係を良く現していたと思います。
そしてその答え(調和)が、貴子や瑞穂その他キャラによって違うところも面白いと思いましたね。素直に深いなぁっと思いました。
主観のノベルゲームの中でも入り込みやすい今作、共感(少女漫画に多い)と共に結構感化されました。
【完成度】
百合っぽい物語に対する嫌悪感を感じさせない説得力が、作品全体から出ています。
主人公もやりすぎていませんし、やりすぎてもフォローがあるので(自己嫌悪シーン)
そういう意味では一般人も先入観なくプレイ出来れば、入り込める内容だと思いました。
属性なら…と言う人が多いけど、本場から見れば全然一般向きで最悪的にダメだった人は皆無だし(評価時現在)
個人的には無属性でも新たな境地を覗ける可能性が大なゲームかと…笑
【ギャルゲに重要な萌えはどうなの?】
萌え・・・いやはや私は殆どが萌えキャラだったのですが、客観的に見ても凄く良く出来ていると思いました。
無理に作品を壊すような萌えイベントではなく、キャラの自然なところからくる萌えはキャラに対する違和感を感じさせません・・・。
(客観的に)例え違和感があったとしても、髪も言葉使いも強烈な倍返しフォローがあったのは素直に上手いと思いましたね。
【エロは?】
雰囲気を壊さない想いあるエロシーン・・・本当に綺麗でした。
これは使う使えないとか言うレベルの話じゃないですよ。
私は行為後のあるキャラのセリフで、同性愛と言う事に対する価値観を変えました。
こういうシーンも物語として見れるのは大切ですよね…他の純愛ゲー浮いてるの多いし。
※恋愛系ゲームに「実用性のあるエロ」は求めていません。愛を深めるシーンなら大歓迎ですが…。
【最後に】
一見セオリーちっくなこの作品、でもセオリーも丁寧に作れば、完成度高く面白いと証明してくれた作品だと思いました。
こう考えると【ギャルゲーにセオリーなし】なのかもしれませんね。
要は感情移入出来るかどうか、だと思います。
(ストーリーだけ見るならハリウッド映画とか本当にセオリーちっくだし)
PS:品のあるツンデレは新鮮でギャップに萌え萌え。う~ん、他のお嬢系ツンデレが偽物に見える…苦笑