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kabutoさんのましろ色シンフォニー -Love is Pure White-の長文感想

ユーザー
kabuto
ゲーム
ましろ色シンフォニー -Love is Pure White-
ブランド
ぱれっと
得点
75
参照数
562

一言コメント

グラフィック・キャラクター・声優さん、共に良い。  ストーリーも悪くはないけど・・・

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

このゲームをやって一番最初に持った印象はグラフィックが綺麗というところでした。キャラクターデザイン・背景等、どれも良かったです。

作品の雰囲気・キャラクター性もよく、すんなりと作品に溶け込める滑り出しでした。続いてシナリオ面について

愛理・アンジェ・桜乃ルートの感想
主人公と付き合うまでの馴れ初めは初々しさがあって楽しめましたが付き合った後はひたすらイチャラブが続き冗長に感じました。またHシーンも何度も失敗してやり直し…のような描写が多くグダグダ感が否めませんでした(初々しさを出そうとしているのは良いのだけど正直この作品にHシーンいらないんじゃと思ってしまう)。共通ルートが短い事もあり中盤から後半までイチャイチャがしんどく、またラストシーンもあまり盛り上がる事もなく終了してしまうため、この3人を連続で攻略するとどうしても途中だれてしまう。イチャラブが好きな方にはお勧めですが自分には向かず途中で挫折してしまいました。

みうルートの感想
この作品の核と言ってもいいと思います。序盤・中盤・ラストに至るまでよく出来ており、グダグダ感を感じる事もなく一気に読み進められました。他のヒロインの魅力も十分に引き出せており特にサブキャラの紗凪が輝いていました。ラストのぱんにゃと別れるシーンでの挿入歌のタイミングが絶妙でシナリオも感動できる内容でした。このルートをやる前と後では作品に対する評価が変わると思います。
残念な点はHシーンが冗長だったという事と紗凪がヒロインすぎたという事でしょうか
このルートは序盤から中盤まで紗凪がメインヒロインのキャラ位置で進行しており、このまま紗凪攻略したいという気持ちになったところで紗凪にとってバッドエンドなのが残念でした。みう先輩も十分すぎるくらい魅力的でしたが、序盤の方は紗凪の陰に隠れてしまった印象です。コンシューマでは晴れてヒロイン昇格を果たしましたができれば本編中に攻略対象にして欲しかったです。

全体を通してみるとこの作品はストーリーよりもキャラクターの個性のほうが素晴らしかったと思います。
声優さんもヒロイン・サブキャラ共に豪華で、キャラに合っていました。

大作と呼ばれる作品のようなラストの大どんでん返しやファンタジー的な世界観はありませんが、日常の甘い恋愛を描いた作品としてはこのゲームも十分良作だと思います。