幼馴染み属性にとっては千歳は良いヒロインでした。やはり幼馴染は一途な思いを抱いているという展開が良い。でもシナリオ的に意外性やら感動があるわけでもなく、恋愛描写に関しては在り来たりでありながらも、ギャグで色々補ってるの楽しく見れた作品でした。
個人的には正直SMEEの作品は、山なし谷なし、感動なしと3拍子揃っていて、自分の好みに合わないメーカーだなぁって思いながらも、幼馴染ヒロインが大好きなので、ついついやってしまう。そんなメーカーの作品でした。
そんな理由で始めたSMEEのゲームですが、最初にピュアコネクトから入り、次にフレラバ、そしてこの らぶでれーしょん をプレイしてみて、過去作になるほど自分にとっては魅力的な作品になってるような気がします。
というか、過去作になるほど基本に忠実というか、魅力的なヒロインが多くなるのですよね。
ピュアコネの空やあゆみについては、恋人になる動機や流れが薄いように感じられましたし、フレラバの陽茉莉についても、無理やりフレラバのコンセプトに合わせた結果、一度主人公の事好きではなくなってるので、一途さが足りない気がしてちょっと萎えてしまいましたし。(まあそのお蔭で恋仲になるまでの流れはすごくドキドキできたのでよかったですが)
その点、らぶでれーしょんの千歳は、幼い頃の想いを持ったままでいてくれているので、本当の純愛を味わうことができるのでとてもよかったです。
それにピュアコネもフレラバも、色々変なところが多くてリアルではないのに、妙に恋人になる過程をリアルっぽく描いたせいで、ちょっとリア充的な展開に辟易としていた部分もあったのですが、らぶでれに関しては、学校中を巻き込む告白シーンなど、ギャグ要素と絡める感じで、なかなか楽しくてよかったです。
そんなわけで最近のSMEE作品に比べれば、作品のコンセプトや雰囲気なんかは昔の作品になるほど個人的には好きになってしまうのですよね。
ピュアコネの世界観は大学生ということもあるせいか、妙に距離を置いた大人の恋愛っぽくて、萌えゲーとしては微妙な感じがしましたし、共通ルートに全員分のシナリオを入れてしまうせいで、一人のヒロインを攻略していくという楽しみ方が減った気がします。
フレラバでは追っかけているヒロインに合わせて物語は展開されていくんですが、基本的にはただの会話の選択だけですし、やはり他のヒロインとの絡みも結構入ってくるので、自分の攻略したいヒロインだけに集中することもできず、やはり少しもったいない部分がありました。
その点、らぶでれーしょんは、最初にヒロインと出会った後は、選択肢で殆ど目当てのヒロイン中心に物語を進めることができるので、ずっとヒロインと関係を築いていく事が出来るのでよかったです。
しかし難点と言えば、1ルートにおけるボリュームが少なくなってしまうことでしょうか。
しかし、モブキャラ含めてキャラクターの掛け合いがすごく多いので、他作品に比べてもいい感じで物語が進んでいく気がします。
しかし、個人的な難点として、千歳は幼い頃のイメージに反して完璧超人になり過ぎたのが、ちょっと残念です。
よく疎遠系再会型ヒロインは、昔のイメージに反して反対の属性を持つことが多いのですが、正直今回はやり過ぎだと思います。主人公とヒロインの差が開きすぎて、あまりにも主人公が情けなく見えてしまう。
そういう意味ではらぶでれの千歳よりは、フレラバの陽茉莉やピュアコネのあゆみのほうが再会型幼馴染ヒロインとしてのキャラクター性はよくできていて好きです。
千歳も告白からラストシーンまでの流れと一途な想いは非常に魅力的であるので良いヒロインなのですがその点だけ少しひっかかった。
ただ、最後に泣いてもよくなったら、その後の二人はきっと昔のような幼馴染で恋人な関係になると思うので、二人の絆が深まる関係になると思うので非常によかったと思います。