楽しかった!……が、減点法で見れば50点以下。そんな作品。…設定に対して突っ込めるだけ突っ込みます
★この感想はネタバレを多分に含みます。ご注意ください。
理解に苦しむ思考や、制度、設定、構成…etc
はっきりいって完成度は低く、突っ込み所満載。
けれど、楽しかった!
キャラの魅力が減点要素を跳ね除けるほどのプラス要素となっている。
以下突っ込み所を突っ込みまくっていく。
思いだせる限り突っ込みきってみよう。
■海斗って何で手を抜いているの?
アイツは刺激的な生活を望んでるらしい。
だったら、何で目立たないようにする必要があるのか?
目立たないようにしたいなら、口調くらい直せと言うか。
もう十分目立ってる気がする。
手を抜く必要性を感じない。
■ボディーガードってあれでいいのか?
犯罪者が増えた物騒な時代だからボディーガードが必要というのは分かる。
それだけ、"お嬢様"が大切なのだろう。しかし、だったらアレでいいのか?
やたら女に興味丸出しの男ばかり。
麗華に発情している尊や、軟派のユウキ、二次元オタの雷太に、野獣の海斗。
過去に神崎に襲い掛かった男もいるそうだ……。
それでいいのか?
お嬢様を危険から遠ざけるためのボディーガードがアレでいいのか?
明らかに人格矯正が足りない。
■"お嬢様"のボディーガード達…。アレ?じゃあ"お坊ちゃま"は?
自分があの世界の犯罪者なら、まず間違いなく"お坊ちゃま"を狙う。
なんで専属ボディーガードがついてるお嬢様狙わなきゃいけないのか?
普通に考えて男にもボディーガードはいるはず。
それなのにあの学校では、"お嬢様"を守るのがボディーガードである。
お坊ちゃまは果たしてどうなっているのか?
非常に興味深い。
■何故海斗はあれほどまでに強いのか?
海斗が辛い生活をしてきたのは分かる。きっと、死にもの狂いで生きてきたのだろう。
けれど、それが強い理由になるのだろうか。
小さい頃からボディーガードを志して、特訓ばかりしてきた名家の連中と、
どうしてあそこまで実力差が開くと言うのか。
ボディーガードなんて厳しい世界じゃ、幼少の頃から死ぬ気で特訓をやってそうだ。
それなのに、『人前で努力するのが嫌い』なんて言ってる奴がNo1とはどういうことだ。
説得力に欠ける。
■お嬢様の価値って……。それでいいのか。
どのルートに行ってもいえることだが、お嬢様との恋愛が軽すぎる。
どのルートに行ってもあっさり許されてHappy End。
技術力で頑張る蔵屋敷重工ならばともかく、他の家は家柄が一番大事なのでは……?
政略結婚上等。お嬢様の自由恋愛容認できるようじゃ先が短そう。
まぁ、あのお嬢様達が何をもって"お嬢様"なのかイマイチ理解に苦しむけれど。
■あのスラムは生活が可能なのか
"欲しい物は奪う"、そんな殺し上等な場所。
弱肉強食、弱者は常に強者によって搾取される。
とはいっても、搾取するものが無くなったら終りではないか?
物資には限界がある。奪うものがなくなればいくら搾取しても無駄。
ならば、外の世界から物を奪うしかない。
しかし、奪うといっても金じゃ無意味。
金を奪っても買い物出来なければ意味が無い。
あそこに住んでる連中がマシな格好を出来るとも思えない。
ならば物を奪うしかない。しかも大量に。
が、ノラの動物さえ見かけなくなった時代だ。物品を手に入れるなんて容易ではない。
不可能。
弱者から物を奪うだけで生きていくなんて原始時代のようなあの場所で、生きていくなんて不可能である。
農業もしてなければ、狩猟もできないなんて、むしろ原始時代以下である。
奪う物がなければ"奪う"なんて意味がないのだから。
■ボディーガード制の謎1
お嬢様につくボディーガードは基本一人。
最も、裏にはたくさんいるらしいが、町に外出時なんて基本一人である。
これって無茶ではないか?
向こうが10人掛かりで襲ってきたら?
海斗の思考から分かるとおり、訓練生の実力はたかが知れている。
一人で護衛なんて不可能だ。
仮に遠巻きに見守っている他の一流がいたとしよう。
町の一般人に扮した犯人が銃器を携帯していて、発砲されたら……果たして防げるのか。
ボディーガード制なんてことやっているくせに、その実安全面は疎かだ。
もし、そんな心配が必要ないくらい町の警備が徹底しているならば、そもそもボディーガードなんていらないはず。
相手がお嬢様に触れられるくらいまで接近を許すようなボディーガードなんて。
■なんでお嬢様学校があんな貧民街の近くに……。
コレについては言えることが一つ。
場所変えろ。
いくらなんでも歩いていける距離にアレはない。
■アンドロイドあるくせに、やってること原始的ですね。
コレについても突っ込み所多数。
まぁ、コレ見ている人なら言いたいことは分かるでしょう。
■恐らく海斗のIQは200over。
小さい頃から勉強しているヤツラが受けるようなテストで、狙い通りの点数が取れるなんて天才すぎる。
おまえがユウキ直したほうが速いだろ?
■結局佐竹って何をしたの?
理解不能。麗華と海斗を近づけたらしいが、どうやったのか不明。
麗華の行動、海斗の行動、犯人の行動、ついでに町の住人の反応。
どこまで整備すれば計画通り進むのか。
口で言うのは簡単なんですよー。
■Hpのストーリーとまるで内容違います。
見れば分かります。
■海斗とヒロインのその後は……
破局。それ以外ない。
海斗は再三いっている。
「つまらない日常が嫌い」だと。
だったら、ヒロインとの行く末なんて見えている。
あんな男が一人の女と末長くやっていけるわけがない。
いつか飽きて、行方くらませて終り。BADEND。
あの男が主人公の時点でHappyENDは有り得ない。
■防犯装置の謎
ツキルートでのいじめの犯人を麗華が特定できなかったり。
監視カメラ位たくさんつけておけばいいだろうに……。
■暗い所で眠れない謎
スラムには水道、ガス、電気、全て通ってないのは明らかである。
で、そんな中、暗い場所ではほぼ全く眠れない海斗。
お前は一体今までどうやって生活してきたのかと。
スラムの夜なんて暗い中寝るしかない。
昼夜逆転生活……?
謎である。
■趣味読書の謎
海斗の趣味は読書だそうだ。
──え?
マテマテ。海斗はあんな原始的な場所で生まれた時から生活してきた。
中学はおろか、小学校すら通っていない。
文字が書けるのか、それ以前に読めるのかすら怪しい。
そんな男が趣味読書ってのは……。
仮に訓練校に入ってからだとしても、海斗の読んでる本は難しい本ばかり。
漢字読めるのか。言葉の意味は分かるのか。そんな大量に友人が持っていたのか。
疑問は尽きない。
■監視システムの脆弱さ
作中、何度かいなくなった萌を探す描写があった。
おかしい、何であんな大事態になるんだ。
すぐに現在位置が分かるような道具くらい持たせとけ。
むしろあの時代なら、衛星による監視機能くらいあって当然。
仮にもお嬢様を名乗るなら行方が不明なんてあってはならない。
■お嬢様とボディーガードが同じ勉強をしている件
あれ何の勉強しているんですかね?
挙句の果てにテストまで同じ。
お嬢様とボディーガードが勉強することにそこまで共通点があるのだろうか。
何を勉強しているのか非常に気になる。
仮に、お嬢様が勉強するような内容ならば……。
ボディーガード訓練校にしか通ってない海斗に分かるわけないよね?
■ボディーガード制の謎2
学校の登下校時にお嬢様に危害が加えられたら誰に責任が発生するか。
ボディーガード?
それもあるだろうが、真に問われるべきは学園だろう。
学園側が用意したボディーガードがお嬢様を守れなかったら、
その責任の所在は間違いなく学園にある。
それを考えると、学園側は万全の警備体制を持って、お嬢様を監視していることだろう。
ボディーガードが気を張る必要はない、と海斗が言っていたが、それ以前。
きっと一番神経張り詰めているのは学園が用意したボディーガードだろう。
きっと萌の行動とかを見て、「あぁ、なんでそんな場所行くんだよ……」
とか顔面蒼白だったに違いない。
学園側にお嬢様のプライベードに踏み込む権利があるのかは謎だけれど。
■お嬢様学園の割りに内装しょぼっちいですね
題名通り。
■ツキルート
問題解決してませんよね?
結局イジメはどうなったの?
海斗と仲良くなってもイジメの悪化はあれ、解決はしてない気が。
■おかしい……年齢計算が合わない。
妙のお母さんの年齢は42だそうだ。
海斗の父が同級生らしいので、海斗の父も同様。
海斗の年齢は18ぐらい?
と、すると海斗が生まれたのが父24の時。
父が駆け落ちしたのが海斗と同年齢の18とすると……?
6年の誤差。その空白の6年間に何があったのか。
あの貧民街で何年暮らしてから出産したのか。
考えても推測の域は出ないのでどうしようもないのだが。
海斗が23歳とかだと自然になるか。
好き勝手突っ込みましたけど、大半は上げ足取りのレベルですね。