プレイ前は絵しか見るところがないと思っていたんだけど
シナリオはどうということはない、いつものアトリエかぐや。いつもの外れシナリオなんですが、10本ゲームを出したら8本くらいは特に言及する必要もないシナリオなので、外れというか、予想の範囲内での外れになる。
となるとあとは絵くらいしか見るところがないことになるんだけど、プレイしてみて、こりゃもう……と諦めの境地に至ってしまった。いや少し前から、アトリエかぐやのMM原画ではないラインについては半ばどうしたもんかなと思っていたんだけれども、やはりchocochip先生がいなくなってから、アトリエかぐやの萌え抜きゲーのヴィジュアルは本当に映えなくなってしまった。たしかに塗りはいいし、絵柄が悪いわけでもない。非常に萌え萌えしてますよ。でも、chocochip先生じゃないとダメなんだよなあという気持ちがどうしてもなくならない自分がいる。これは懐古ゲーマーとかじゃなくてもそう思ってしまうと思う、昔のアトリエかぐや――少なくともchocochip先生の絵にお世話になった人――ならば。「まあ、chococip原画じゃなければこの程度か」という意識をユーザーに植え付けてしまったら最後、あとはどんなに廉価のゲームをポンポン発売しても、結果は目に見えているんじゃないだろうか。ユーザーは、萌え抜きゲーをアトリエかぐやからしか買えないというわけではないんだから、もう少し真面目に作らないと――メーカー自身は真面目に制作しているんだろうが、求められているのはchocochip原画なんじゃないか――多分、こっちの路線はこのまま。たまに、まあいいんじゃねって思う作品がないわけではないんだけれども。
言うまでもないことだけど、こっちの路線ではないMM原画作品は、いつも素晴らしいのだ。それこそシナリオなんて気にならないくらいに。時折良いシナリオであれば、「お、今回は面白いな、抜けるし」と得した気分になるだけだ。