感想が二極化しそうな作品
ラストで物語の全てが明かされるパターンの作品。これをうまく消化できたかどうか。私はこれまでの個別は何だったのかと非常にやりきれない思いになりました。
共通は他の人のレビューにあるように、不快な要素がちょいちょいあり気持ちとしては読んでいてマイナスの印象が残りました。個別でそれが改善されてプラスに。しかしその得られたプラスの気持ちを打ち消してくれたのがAlouetteでの種明かし。主人公たちは同級生が金を振りかざして作った箱庭で踊らされていたわけです。勿論彼らには彼らの事情があります。そして箱庭と言えど、各個別ルートは羽による願い(これは描写はあまり無かったがAlouetteの司の発言から察するに影響は確かにあったらしい)だけではなく主人公が努力した結果でもあります。このあたりはEDの『Save the tale』の詞にもあるとおりでしょう。ですが、雲雀のことを思うとなかなか割り切れないです。『Story Teller』の詞にあるように、雲雀はこんなこと笑ってくれるでしょうが。この種明かしならば、雀ルートは無くても良かったと思います。Alouetteは実質的には雀エンドですし。
Alouetteはフランス語でヒバリだそうで、タイトルにめちゃめちゃヒントあったんですね。プレイ後に意味を調べて知りました。
個人的には先輩のルートよりは、夕のルートが欲しかったなあと。共通での新聞部員としての暴れっぷりはさておき、焦ってる主人公のことをちゃんと諫めてくれるのは夕だった印象があります。
前作に引き続きボーカルソングの素晴らしさは健在でした。圧倒的な歌唱陣に作曲の竹下氏の組み合わせ。今作は歌詞が作品と強くリンクしているのが印象的でした。『Story Teller』に関してはプレイ前からお気に入りだったけれども、プレイ後に聴くとますます悲しい歌に聞こえてきます。