プレイ後に満足感の残る良い純愛ゲー。あと作中BGMがとても良かったです。
これぞ純愛ゲー。キャラゲーとは一線を画しています。
その時々で主人公が、ヒロインがどういう心情なのかがとにかく丁寧に描かれていると思いました。些細な日常の一コマもしっかり密度があって読んでいて楽しい。人によっては冗長に感じるかもしれませんが、私には読んでいて退屈しないテキストでした。
どのルートも共通して主人公がよく出来た野郎だったのも良い。場面場面でああいう言葉を紡げる男はカッコいいです。
全部良かったんですけど、みうルートは群を抜いていたような気がしました。ヒロインとの純愛っていう部分は他のルートと同じですけど、みう先輩と主人公が一方通行にならずにお互いがお互いを思っているのが凄く感じられたのと、やっぱり動物保護っていうテーマが面白かったのが大きいかもしれません。あと何より紗凪の存在。このルートをプレイすると紗凪が攻略対象外なのがなんとも惜しいと思えてならない。というか半分紗凪ルートと言っても過言ではない。それくらい紗凪の魅力が全面に出ていた。これに関してはどうもSANA EDITIONなるものが今後あるようなのでそちらに期待。
作中BGMも作品にぴったりでとても良かったです。『黒種草』とか。ずっと聴いていられるような、心地良いBGMが多かった気がします。この感想を書いている今も聴いています。今後もサントラのお世話になりそうな良BGMでした。ボーカルソングに関しては『さよなら君の声』は挿入歌ですが流すならここしかないっていう1箇所でのみ流れるのが凄いですね。
絵、シナリオ、テキスト、音楽、全部楽しめました。