途中でズッコンバッコンがやたら出てくるミステリ。それ以上でもそれ以下でもない。
そこそこ有名な生首CGに期待をよせてプレイ。
元が古めのゲームなので色々と粗が目立った。
まずシステムだが、今ではとんと見かけなくなった
コマンド選択式と言われる行動コマンドが幾つかあってそれを選ぶ方式。
正しくADVとして行動コマンドを選ぶ順番によって展開が変わったりする要素が
あればよかったのだが、このゲームではシナリオは一本道である。
別に誰の家から先に行こうが、どんな行動を選ぼうが、
結局シナリオに沿った順番で行動することしか選択できない。
コマンドを選ぶ順番がほぼ強制的に決められているのである。
選択の余地が殆ど無いならば、わざわざ操作が煩雑になるコマンド選択式にせず、
ただのノベル形式の方がよっぽど快適なことは明白だろう。
次にシナリオは、まぁ凄く悪かったとは思わないが別にいいとも思わないとだけ。
序盤ではやはりミステリらしく色々と興味を惹かせるような
謎を散りばめていたりしてまだ良かったが、終盤は特筆する点がない。
個人的にはオージークラブがもっと絡んできて欲しかったし、
もはや名前すら覚えていないサークル仲間の担いでいた大きなバッグは
何だったのかとか、主人公の共感覚についてもそういうものとしか説明されず、
結局最後の展開等都合良く使いたかっただけじゃないのかなど不満がある。
またWIN版にて追加された「霧島ジュン最後の7日間」は正直蛇足だと思う。
まず本編が短めの割にこっちが結構長い。
そして本編である程度ジュンの心情は分かっているうえで描かれているため、
新たな真相を披露されるといった感じではないので読んでいてタルい。
ただ立ち絵に関して意外な発見?はあった。
表情差分は今とそう変わらず、目と口を変えることによって表現しているのだが、
本作ではなんと立ち絵が一枚しかない代わりに、目パチ口パクが完備されている。
当時は立ち絵を重視する傾向がなかったのか数を書けなかったのかわからないが、
立ち絵が一枚しかないため、変化をつけるために目パチ口パクをつけたと。
今でこそ、また目パチ口パクが搭載される作品もまた出てきたが、
立ち絵が複数枚になってきた頃には目パチ口パクをそれぞれの立ち絵に合わせると
結構な負担になることからなくなっていったのではないだろうか。
なんとな~く立ち絵の進化の歴史を垣間見たような気がする。
後エロスケで見て初めて気づいたけど、このゲームのシナリオ
BABA社長じゃねーか!!!全く知らなかった…。