口も性格も悪い姉を愛せるかどうかで評価が分かれる作品だと思います。焼きもち修羅場大好きなオレには神作でした。虚姫ルートは胸を締め付けられました。
「焼きもち」「姉」「黒髪」とオレ好みの要素に惹かれてDVDを買って（注：現時点でダウンロード販売なし）プレイしたのですが、想像を超えるキャラと胸を締め付けるシナリオにやられました。
このゲームは何といってもハル姉でしょう。極度のブラコン。そして、悪気はないんだけど口と性格が悪すぎ。なんじゃこのキャラは？！ってびっくりしましたね。セリフがぶっ飛んでいて、かなり笑えました。メタ発言も多すぎ。このハル姉を愛せるかどうかでこのゲームの評価が分かれると思います。もちろんオレは大好きですね。個別ルートに入ると他のヒロインがあまり出てこなくなるゲームが多いですが、ハル姉は凛々ルートや虚姫ルートでもしっかり出てきて焼きもちや胸を締め付ける切なさを味わわせてくれました。
ハル姉以外のヒロインも素晴らしかった。幼なじみでストーカーの凛々。無愛想で素直になれないところとか、ハル姉の毒舌を正面から跳ね返すところとか最高でした。キャラ同士の関係的に、主人公と凛々が結ばれるのが一番自然だと思い、凛々ルート後は、これでTrueEndにしてしまってもいいんじゃないかと思っていました。
そして虚姫。愛くるしくて、だけど大人びていて冷静かつ辛らつにつっこみをしてくれて、ハル姉ルートや凛々ルートではナイスなキャラという印象でした。その２つのルートを見たあとに開放される虚姫ルートですが、正直主人公が虚姫に惚れるのは他の2人に申し訳ないなぁと思っていたのですが、やられました。晴子と虚姫の関係や、絶望的な未来がわかっていても健気に振舞う姿に、痛いほど胸が締め付けられました。ただ、エピローグはああでない方が良かったかな。
サブの田井中さんや真凛さんも、キャラが立っていていい感じでストーリーに絡んできて素晴らしかったです。唯一主人公が、うだうだ悩んだりエロに素直じゃなかったりおっぱいばかり気にしたりでイマイチ出した。悪い奴じゃないんだけどね。
難点を挙げるなら、残念なことに抜けない。キャラは可愛いんだが、あまりエロくない。絵師はパンツに思い入れが無いのか、パンチラシーンがとても少なく、さらにパンツの絵がイマイチ。射精後の精液がクモの巣のように広がっているCG（それも初Hシーンなど重要なCGで）も、なんか萎えるんだよね。体操服の凛々とバックでHした後の精液は、量も多すぎず膣から垂れてきてとても良かったのに。
中出しが多いのは良いのですが、せっかくハル姉ルートで中出しと妊娠を結び付けていたんだから、凛々ルートでも妊娠に触れてほしかった。「中はダメ」みたいなセリフは一切なし。
ツボに来たシーン。ハル姉が真凛さんにコンドームを勧められて、
「ゴムありエッチなんてして怒られたらどうするの？誰得なの？」
全くだ！ゴムなんて付けたらオレが怒るぞ！・・・でも結局ゴム使うんだよね。
まとめると、ワガママで性悪の姉、エロは期待できない、ということを覚悟のうえで、是非プレイしてもらいたい作品ですね。焼きもちスキーは絶対にやるべき。このメーカーからはこれ一作しか発売されていないのが残念過ぎる。あと、是非FANZAとかでダウンロード販売もしてほしい。そして是非映画化してほしい。そう思えるほどの名作です。
追記。キャラがSD化したCGが回想で見られないです。せっかくいい絵なのに。
そういえば、このSDキャラどこかで見たような気がしていたのですが、『ラヴレッシブ』や『夏恋ハイプレッシャー』のSDキャラ描いていたのも泉水いこ氏だったんですね。改めて見てみてSD描くの上手いなぁと思いました。