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ja049031さんの愛する妻と10人の過去男の長文感想

ユーザー
ja049031
ゲーム
愛する妻と10人の過去男
ブランド
アトリエさくら
得点
70
参照数
2514

一言コメント

エッチなことしたんですね?

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

と言う感じで夫が聞いてみたら…以下の通り

・一人目 彼氏。セックス下手。相手の浮気で終了。処女喪失。
・二人目 セフレ。一目で分かる黒幕、バーのマスター。セックスの良さに目覚める。
・三人目 彼氏。弟の友達。母性をくすぐるが直ぐに別れる。脱童貞セックス。
・四人目 彼氏。走り屋。セックスはまあまあ。
・五人目 行きずり。四人目の彼氏の弟。セックス上手。俯瞰視点あり。
・六人目 行きずり。知人の彼氏で四人目、五人目の遊び仲間。セックスは下手。
・七人目 行きずり。八人目と同時でアナルあり。
・八人目 同上
・九人目 彼氏。やさぐれた半グレ。セックスはハード。
・十人目 彼氏。妻子ある男性。結婚直前まで行くが連れ子の問題もあり破たん。

告白の順番は彼氏から。セフレと行きずりは後日、隠しきれなくなってと言う形。夫側のNTR性癖も
ハッキリして来て、ラストは目の前でのバーのマスターと寝取らせプレイに突入。お互い、過去と
性癖を認め合ってハッピーエンドです。

良かった点
・構成が面白い
彼氏から告白して行きますが、当初はそれ以外は隠しています。しかし、「何人目の告白シーンが追加されました」
と言うホッピングが出て来て誤魔化していることが分かるようになってます。告白の順番も少なくとも愛があった
モノからないモノになってるのがある意味女性らしくて好き。
・ヒロイン
デザインは後述の様に微妙ですし、ひょっとするとわざと美人には描いてないのかもしれないですが、
性格は不倫相手の子供に好かれる程度には良くて抜きやすいかも。不倫と言っても十人目の方はほとんど
結婚生活が破たんしてるので悪いことをしてる訳でもない(この辺はエロ的な背徳感は薄いですが、妻の
優しい部分も垣間見えて不思議な感傷)。
・複数姦とアナルあり
あまり目立たないですが、おんぼろ作品では珍しくあります。
・精神面での興奮
ヒロインが終わってるほど淫乱とか仮面被ってたとかではなく、ちょっと乱れた過去があったくらいの
立ち位置で程よいM感覚。
・ラスト
前述の様にお互いを認め合って大団円。「他人に抱かれて興奮するあなたが一番ヘンな人」「だが、
それがいい」みたいな終わりで読後感は悪くない。

微妙な点
・人数
人数については多い割に無理なく描かれてはいますし間男の個性もしっかりしてますが、エロシーンは短い。
女性視点もおまけであるけど繰り返しなだけでサプライズもなく「妻の告白」と言う精神面での興奮を
享受できないと平坦でツマラナイシーンが続く。また、経験人数が多いと言ってもづか作品みたいにおマンコ
フリーな女性ではないのでこれもまたビッチ好きとしては微妙。
・立ち絵
こちらも珍しく過去編から現在編、さらに現在編では二種類の服が用意されていて豪華ですが、絵がね…。

悪かった点
・黒石絵
本当に絵がね…。この人、決して下手なのではなく現在の絵にもファンは多いんですが、ただ既に美少女絵師
ではなくフェチ系の絵師さんですね。黒愛の頃の絵はもう描けないか求められていないのでしょうか…。
ぽっこりお腹とか陰毛とかは面目躍如かもしれません。中盤くらいの絵は比較的安定していて、特に
五人目は軽いアへ顔(舌だし)や俯瞰もあり個人的にはここが最高の抜きどころでした。ただ、久しぶりに
買ってみようと言う気まぐれと、おんぼろ氏のターンと言うことで買いましたが、次もあるならちょっと
考え中。
・告白の破壊力のなさ
ややお茶を濁す感じなのと過去の回想と現在の告白が曖昧で読みにくさもあり。せっかく声優さん付き
なのだからもう少し告白に力を入れて欲しかった。経験告白と言うより過去の男紹介と思った方がいいかも。

総評
全般的に満里奈の外伝(だめんず遍歴)とづか氏のビッチ作品を足して割った感じです。悪くはないけど、
前者は外伝だから評価されただけで新作でやってもちょっと弱い気はしました。

現在編のラストに寝取らせプレイを持って来たのは評価したい。これでちゃんと締めることが出来ましたね。
ただ、絵がかなり人を選ぶのでこれが大ダメージ。ジェントルや長頼、かん奈と言ったエース級でなくても
いいからせめて綾風くらいでも十分受けるくらいのポテンシャルはありました。黒石絵で仕方がないとしても
パケと立ち絵はもう少しリテイク出して詰められなかったのかな…。ここをしっかり描いておくだけでも
半分くらいは購入断念者は減ったのでは…。

話自体は75点くらいです。一時期は厳しめな評価が目立ったおんぼろ氏ですが、今年の二作からは
復調を感じます。企画も小ぶりながら面白いモノが続いていますしね。でも、そろそろ王道系で大型シリーズが
見たいです。その辺に期待して絵についての減点は控えめにしておきます。