お人形のような奥様が
自分の意思を持つようになります。結婚前は親に従い、結婚後は夫に従い、強姦された後は
間男に従うような主体性のない女性だったんですが、それでも間男にほだされて行くことで
変わって行きます。これが好きか嫌いかで大きく評価が分かれるところかも。
概要
強姦→幾度かの逢瀬で満更でもなくなる→挙動不審が積み重なり夫バレ→一度は許すが
夫婦間はギクシャクし、ますます間男への思いが募る→隠す意味も意思もなくなり
妻から離婚を告げられる…と言う展開。エンドはここから離婚エンドまたは拒否して
別居（間男と内縁）仮面夫婦エンドの二つ。
良いところ
・かん奈絵
とにもかくにもこれがデカいですね。さくらで描いて来た中ではベストワーク。かん奈氏は
本当に自分で考えて可愛い・エロい子を描いてくれる原画家さんでその制作姿勢には
好感を持てます。個人的な好みですが、今回のヒロインの垂れ乳・スライムオッパイは
どストライク。乳輪もくっきりしてて、AVだったら無条件でファンになっていたかも。
・分かりやすい関係性と構成
お互いを思い合ってはいるけど燃えるような恋愛感情は挟んでいない夫婦、信頼できると
思っていたが実は良縁に恵まれた自分を妬んでいた先輩、強姦されたけど憎からず・後輩への
復讐のつもりが本気になった妻と間男。綺麗に、寝取られ（主人公）、寝取り（間男）、
不倫（妻）とそれぞれの立場で話が進みます。これちゃんと描ける人は少ないので
評価したい。
・イケメン姦
かん奈氏の作品なので当然のイケメン間男。性格には難がありそうだけど、ヒロインへの
思いは非常に強いので寝取り視点でも楽しめると思います。
微妙なところ
・ヒロイン
冒頭で指摘した通り、強姦されても何も言えないような女性だったのですが、最後は
自分の意思で夫に別れを告げます。女性側がはっきり求めるのはさくらでは珍しい。
個人的に女性側がちゃんと意思を持つ展開は好きなんで良いところに入れたかったの
ですが、展開が展開だけに好き嫌い分かれるかと思います。別れを切り出したあと、
納得しない主人公を目の前にセックスを始めるところはNTRとしては最高だったの
ですけどね。
・エンドがやや弱い
特に仮面夫婦エンド。エロとしては今まで拒んでいた撮影もあるし悪くないけど、
無垢な夫を傷つけてしまったと言う罪意識があるなら、夫とも間男とも別れて「私には
もう誰からも愛される資格はない」→自傷的に夜の街に去って行く（風俗嬢エンド）
なんかでも良かった気はする。個人的に嫌いなヒロインではないのですが、報いが
ないのは微妙（離婚エンドだと裕福な親からも絶縁されたようなのでリスクは
負った形ですが）。
悪いところ
・中だるみ
中盤にオーラルやおさわりを集中して持って来てるのですが、ちょっとこれが弱いせいで
中だるみ感があり。特に手コキなんて連続で入れるようなものではない気も。一つくらいは
手コキ差分を利用する形でいいからフェラにして欲しかった。この辺の調教は描かず、
後半「オーラルも全部この人が教えてくれた」で済ましてしまったのは残念。
・アナルなし
かん奈氏得意のアナルだけど、お尻を開いて見せつけるシーンはあるし開発されてる描写も
あったのに何故か挿入がない。特に最後の撮影シーンはせっかくのアナル前戯だったのに、そこを
スルーして種づけセックスに変えてしまった。上述の中だるみ問題もそうですが、やや
エロシーンの構成がギクシャクしていて、かゆいところに手が届いていない印象を受けました。
総評
展開的には綺麗にまとめた感じがします。かん奈絵と言う素材は素晴らしいので、無理は
しない感じですね。づか氏は絵が主で話は従と言う在り方にあえて徹しているようです。
悪く言ってしまうと、過去作との被りがやや気になる。○○セックスシリーズになって
ますが、過去作の「妻が身体を開くとき」の２で売れば納得出来た点はあり。
もう一つ過去作との関連について言うと「最愛彼女」もそうでしたが、づか氏の寝取られ
作品はNTR感より喪失感が強くて痛みがあります。全て失う主人公はもちろん、
ヒロインも一つ手に入れれば一つを失う（最愛彼女では幼なじみの男の子、本作では
夫含めた家族）ことがハッキリと描かれています。おんぼろ氏だと真理子のように
家庭もキープして愛人と楽しくセックスライフなんてのも描くのですが、それは
避けてるのが本作でハッキリしたような。
ギャグ寄りや寝取らせだと万人受けで描いてくれる方なのですが、寝取られになると
この辺が賛否が分かれる理由でしょうね。おんぼろ氏が寝取られ回帰を宣言してる
今なので、しばらくは寝取らせでも良い気が…でも、個人としてはこの方の寝取られは
大好きで複雑な心境。
期待と不安を込めて85点を送らせていただきます。