意外や意外
リリース前からおんぼろ氏からのも含めてネガティブな情報ばかり飛び出ていましたが、蓋を
明けてみたら傑作とまでは行かなくても十分な良作でしたね。奇をてらうよりは力を抜いて
今までの反省を生かした方が、やはりちゃんとした作品になるかと思います。
個別に評論して行くと、まずはヒロインの綾乃。絵本作家の夢を応援してくれた夫をちゃんと
愛して尊敬してると言う描写が良いですね。姉御肌の満里奈や健気な恵美（孕むとき１）と
比べると、やや特徴には欠けますが夫とセットで考えると最高の性格付けだったと思います。
根が淫乱であることを自分で理解しそれが罪なことであるとも考えているので、他のヒロイン
より不思議と謙虚（やってることはアレですけど）に見えるのも良い。職業も絵本作家と言うのは
斬新な気がしました。子供向けの職業についてる人が淫乱と言うギャップも強調しやすい。
次に体験版やサンプルで非難されていたデザイン（太眉）や体型なんですが、これも悪くは
なかったです。むしろ、ムッチリした体型であることは抱き心地の良さにもつながり、事後の
語り合いやイチャイチャシーンを上手く演出するアクセントになっています。
逆に残念だったのはやはり最期の報告後のエッチが真理子と比べると…ってことでしょうか。
CGの少なさは先述の事後シーン多用や真理子式の俯瞰視点多用で補えているのですが、
こればっかりは物語の構成上難しかったようです。従って、背徳感や屈服感はあまりありません。
総じて言うと、低予算を逆手にとった演出にはかなり唸らされたのですが、エロゲーとしては
点睛を欠いています。これが明らかなマイナス10点。ただ、寝取られゲー史上では最高レベルの
ハッピーエンド（夫婦が成長して新たに深い関係に）と言う読後感のよさもあり、不思議と
積極的な減点対象は目立たない作品でした。