楽園が……楽園がここにありました!
前作で魔物娘の魅力に取りつかれて早数ヶ月。本作の発売日を今か今かと待ちわびていました。
私の目的はただ一つ!スィークとイチャイチャすることでした。
その目的が達成されたかは、詳しくは下の感想で……。
【シナリオ】
日常シーンがすっごく楽しい!ホントこれに尽きます。
どのヒロインも見た目からして灰汁が強いのですが皆可愛い。もうね一つ目とかどうでもよくなります。
個別に入ってからも他の2人が絡み、ヒロインとイチャイチャ→他の2人にそれをからかわれるというパターンがありきたりながらも微笑ましく楽しかったです。
しかし、シリアスが……。
アラーニェとスィークには2つ、ルピュアには1つ山場が存在しています。
簡単に言えば1つ目の山場は主人公側の問題、2つ目は種族もしくは世界の問題と言った感じでしょうか。
主人公が異世界から召喚されたこと、アラーニェ達の世界では魔物と人が戦争をしていること……から容易に想像できるのではないでしょうか。
最もこの山場は題材はいいのですが、描写不足が目立ちあまり褒められたものではありません。
最後は愛の力(笑)で勝利みたいなチープさ。
スィークとアラーニェルートでの主人公の問題(どうしてこんな性格になったのか)も描写不足から来る取ってつけた感があります。
こんなシリアスならいっそ無い方がいいとさえ思っていたのですが……1か所だけ例外が。
詳しくは個別感想にて。
・アラーニェ√
HPのキャラ紹介から地雷ヒロインになるだろうなぁと予測していたのですが、まさかの良ヒロインでした。
ルピュアやスィークに我儘言って困らせたりはするのですが、「一線は越えない」と言う紹介通りそれが魅力的に見えます。
また他のヒロインルートでもルピュアやスィークを大切に想っていることが伝わってきました。
さて1つ目の山場である主人公側の問題ですが、こう言っては何ですがありきたりです。
俺も昔はワルだった……みたいな。
こっちからしたらそんな過去を突然語られても、しらねーよとなるのです。いいから黙ってイチャイチャしてろよ、と。
もう1つの山場では主人公が異世界から召喚されたという設定を生かしたものですが、こちらは1つ目と比べるとまだ良かったかな。
ルピュアとスィークの見せ場もありますし。
・ルピュア√
他のヒロインとは違いあまり主人公の問題は絡んできません。似た者同士だからでしょうか。
このルートは描き方次第では重いシナリオになりそうなんですが、やはりあっさり目の描写で物足りませんでした。
最後の解決法もご都合主義だよな~と。
まぁ抜きゲーにそこまで重いものはいらんと言われればそこまでなんですが、丁寧に描いてくれれば面白そうなシナリオだったのでもったいない。
どちらかと言うとこのルート、ルピュアよりもアラーニェの評価が高くなったんですよね。
ルピュアは彼女のルートより他のヒロインルートの方がいい働きをしていた気がします。
どこまでもかわいそうなキャラです。
・スィーク√
スィークも可愛いけど小鬼も可愛い!
上記で書いた唯一の例外。まさかこの展開になるとは思わなかったです。
このルートでは主人公がヘタレます。
そのヘタレる理由がアラーニェ√と似たようなものなんですが、やはりしらねーよと。
ヘタレる前に腹割って話し合えよと思うのです。
序盤から主人公の過去を描いてくれればよかったのですが、ルートに入ってから突然過去語りされるので取ってつけた感がしました。
また、回想・CG数で嫌な予感がしていたのですが、スィーク√は他の2人に比べて明らかに短いです。
イチャイチャが足りません。発売前にスィークとイチャイチャすることだけを考えていた人間には残念な仕打ち。
もっとイチャイチャイチャイチャしたかった。他のヒロインにからかわれながらいちゃつきたかった……。
ただですね!最初に書いたように展開が非常に好みなんです。
描写不足は目立つし色々足りないものはあるのですが、このゲームでこのラストにするとは誰が想像したでしょうか。
ここで私の大好きな展開NO.1に出会えるとは。
人によってはこんなの求めてない!となるかもしれませんが、ルピュアやアラーニェ√のようにご都合主義にはしなかったのは評価したいですね。
ただ思い返すとスィーク√でのいい意味で予想を裏切るような展開は良かったのですが、それ以外でシナリオにもうひと押し欲しかったところ。
キャラはいいのでただのイチャイチャゲーにしていればもう少し点数は高くなるのですが、シナリオを入れたせいでどうしても……。
そのシナリオも題材はいいのですが尺が足りていませんし。
また、主人公が異世界から召喚されたという設定がアラーニェ√の一部でしか生かされていないのも気になりました。
そのせいで主人公の順応能力の早さが目立ちます。
いっそのこと主人公は異世界から召喚されたのではなく、兵士で魔物と戦って傷ついて倒れているところをアラーニェ達に発見されて……の方がありきたりですが良かったのではないでしょうか。
色々詰め込み過ぎて雑になってしまうのなら、魔物と人間というテーマ一本に絞った方がまとまるような気がします。
実際種族の差を描いていたスィーク√の後半は良かったので。
【エロシーン】
各ヒロインのエロシーンの数は、
アラーニェとルピュアが9つ、スィークが5つ、その他2つ(スィーク&ルピュア1つ、スィーク&ルピュア&アラーニェ1つ)
です。
魔物娘という特色を生かしたプレイは、
アラーニェ→蜘蛛の糸コキ&糸の出る穴弄り、ルピュア→羽毛コキ&鳥足コキくらい。
スィークは足袋コキ→そのまま挿入と言うのはありましたが、特色を生かしたものはありませんでした。
そもそも1つ目以外は人間と変わりませんしね。
他の特徴は1シーンにつき2回戦3回戦あり、隠語無修正(テキストでは修正されているが音声は修正されていない)、ひょっとこフェラでしょうか。
主人公が受けに回るものが多いですがきついものは無いので、ヒロインのビジュアルさえ気に入ればエロシーンも使えると思います。
さて、色々書いてきましたがまとめです。
当初期待していた魔物娘とのイチャラブは確かにあったのですが、どちらかと言うとそれよりもシナリオに力を入れたかったのかなぁと思います。
シナリオとエロどっちも力を入れて結局シナリオが雑になってしまったと言いますか。
ミドルプラスでは頑張っているシナリオですが、ミドルプライスが故に尺が足りなくなってしまったと言いますか。
とにかくそんな作品でした。
日常シーンの楽しさ、ヒロインの可愛さ、そしてスィークEDなど光るものもあったのでこれからの展開に期待したいですね!
いっそのこと次はフルプライスでも……と思います。
点数の内訳:基本点80点
シリアスのとってつけた感-1点