救われない、報われない。そんな結末は悲しいね。
主人公（如月玲衣奈）が身体を汚し続けながら増やした仕事も、彗星の如く現れた天才（倉本美麗）によって、全て奪われてしまう。
父親の分からない子供を身籠もり、芸能界の道を退くことになった玲衣奈。
田舎に帰る予定だった彼女は、ファンだった男を騙して、傍から見たら幸せな家庭を手に入れる。
芸能界では失敗したが、人生の勝者となるチャンスは残されている。
彼女にとっての幸せな道。
知らない男の子供を身籠って田舎へ帰る道は、どう考えても幸せとは言い難い。
ならば長年のファンを騙して、愛してもらい、周囲から見たら幸せな家庭を築くのが最善。
一定水準の生活（子供を育てる環境）が約束され、心からの幸せとは言えなくとも、前者よりは良い。
たとえ愛していない男であっても、一緒に暮らす内に愛情が芽生える可能性もあるだろう。
アイドル性接待の暴露本の発売。
→これによって、夫に玲衣奈が行っていた枕営業の数々がバレてしまう？
元アイドル（玲衣奈）、突然失踪の記事。
→真相がバレてしまったことによって、彼女は行方を眩ませた？
そしてエンドロール最後に、線路へ突き落とした男性。
→ファンの男を突き落とし、闇に葬り去った？
これが一番シンプルな理由な気もするけど、もしそうなら最後まで幸せとは遠い選択をしてしまったなぁと思う。
殺人に手を染めてしまったらもうお仕舞い。
実力主義の世界において、努力が必ず報われるワケじゃないのは百も承知。
それでもフィクションの物語において、何らかの希望や救いは欲しかった。
他人を蹴落とし、身体を汚してまで手に入れた成果は、一時の仕事のみ。
結末がこれだと一層報われない気持ちにさせられる。
裏の顔システムは、周回プレイを彼女の本音視点で楽しめる良いものだった。
早漏であることを心から喜ぶヒロイン（主人公）は、多くのエロゲをやってきたけど、彼女が初めてだったよ。