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isoisoさんの恋する気持ちのかさねかた ~かさねた想いをずっと~の長文感想

ユーザー
isoiso
ゲーム
恋する気持ちのかさねかた ~かさねた想いをずっと~
ブランド
ensemble
得点
70

一言コメント

本編でモンスターペアレントだったひよりパパが、素直になれないだけの良いおっさんになってて笑った。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

わざわざ多忙な仕事の合間を縫って、学園のカフェテリアへやって来たと思ったら、主人公に駄目出しからの、ここに優秀な指導員がいるだろう(チラッ
あ、はい。って感じで教えを乞う流れは、もはやおっさんのツン期(本編)は過ぎ去り、デレ期への突入を確信した。
可愛いヒロインとのイチャラブよりも、遥かに大きい爪痕を残したひよりパパは、本作のMVP間違いなしだろう。

ボリューム的には1ヒロイン2hくらいと短いし、イチャラブも定番は抑えているにしろ物足りなさを感じる。
本編で一番好きだったヒロイン(由希江さん)は、相変わらずの性欲魔神でエロかったから、まぁそこそこ満足か。

以下、本編要約と感想。


◆月島沙織
遺産相続問題解決後、婚姻の約束を交わし同棲(一花含むので、正確には三人の同居)を始めた二人。
卒業後の就職先で、月島グループ(彼女の父)と皇城グループ(凛兄)から誘いを受けている。
兄からの誘いの理由が、しょうもないカードゲームに勝利したからって部分がギャグ。
判断、計算、度胸。人そのものを測る意味が、あんなカードゲームに込められているとか…無いわー。
柊、皇城、月島、三家族合同のお茶会にて、美紀さんが子供授かった報告。
エピローグで結婚式と、主人公の皇城グループへの就職し、二つの会社の提携を担う
定番のあーんシチュに、彼女のメイドさん姿と、内容的には無難な感じか。


◆柊美桜
白羽学園(清桜学園付属校予定)の運営に携わるべく、経営の勉強に勤しむ二人。
美紀さんが子供を授かったことで、学園の運営を退き、後任を美桜に提案。
真剣に考える彼女の息抜きとして、プールを企画。
学園祭のメイド喫茶で、美桜の可愛いメイド姿を拝んだと思ったら、主人公もメイド服を着させられる。誰得だ。
エピローグは、美桜が清桜学園理事長。主人公は役員職として補佐という、何とも言えない立場関係で終幕。


◆鳴海朱子
学園統合で廃部予定だったビーチバレー部の存続を許され、部を引退するまでに実績を積み上げ続けた朱子。
ビーチバレーのコーチを学園から有償で請け負うまでの実力を付けるが、卒業後の進路であるプロを目指す上でパートナー探しに苦心。
そんな彼女に清桜OBで現役プロ選手(海原唯)からパートナーの打診という吉報が舞い込む。
お祝い会で主人公が料理を振舞おうとするが、彼女と同じ寮生で親友の美桜が手伝うも、料理下手が露呈。
朱子はプロ選手にスカウトされるが、自身の実力がプロで通用するのか不安で、怖気づいていたところ、主人公の励ましで決心。
エピローグは、プロとして活躍する彼女を支える二人の共同生活。
デートで朱子からケーキをあーんして食べさせてくれるとは、初心な彼女が成長したなとしみじみ。


◆久遠寺ひより
学園卒業後、バリスタの資格を得たひよりと主人公は、軌道に乗った喫茶店を経営。
そして回想―
ひよりが二回目のバリスタの試験に無事合格し、卒業後結婚することをひより父へ報告。
ひより父から結婚を認める条件として、主人公もバリスタの資格を得ることを言い渡され、二人で練習するも成果は上がらず。
指導員としてひより父がわざわざ学園にまで来る…って、もうこれ完全に主人公を認めているようなもんだよなぁ。
基礎技術を磨き、相手の状態を観察して淹れる思いやりに気付かされ、無事に合格し、ひより父から認められる男になった。
二人の結婚記念日に、お世話になった福島先生(ふくちゃん先生)と由香先輩にコーヒーを飲んで貰って近況報告。
その後のデートで、ひよりが甘える姿を由香先輩に見つかり、学生時代のからかわれるやりとりが懐かしい。
エピローグは、有名店からの引き抜きを断る主人公が、愛する家族(ひより、塁)を守る良い終わり方だった。
ひよりの妄想癖は変わらずで可愛いけれど、ひより父の株上昇がメインか。


◆鏑木由希江
凛兄から美紀さんの様子見役として一花に指名がかかり、三連休を由希江さんと同棲生活をすることになる。
一日目の朝からパイズリフェラでおはようの挨拶→騎乗位と流れるようなコンボ。
行ってらっしゃいの忘れ物が濃厚なディープキスと、やっぱり本作のベストエロインは彼女に違いない。
定番のご飯の食べさせ合いに、食後の紅茶を口移しで飲ませ合い。
皇城グループ主催のパーティーに、彼女同伴で出席し、お互いが異性と話す姿を目撃し、嫉妬のフラストレーションを貯めてからの、ドレス姿でえっち。
一人だけエロシーンの回想枠が多いですね、最高か。
エピローグのハワイ旅行では、由希江さんのエロバディが際立つ水着で壮観だった。


◆皇城一花
清桜の学生会長は、学園祭の準備が忙しく、大好きな兄さんとの昼食を挟みつつ、仕事に奔走。
その上、ひよりの働くカフェテリアが人員不足で、短期アルバイトも請け負うことになり、時間が足りなくなった彼女は、一時的に学生寮で泊まり込む。
いつも傍に居た大切な人との時間が、減った寂しさを電話で共有。
数日ぶりの逢瀬で気力を補給するも、再び離れ離れになることで、今後の関係を憂う主人公。
凛兄へ妹との恋仲を告白し、一花にプロポーズ(卒業後に結婚しよう)する。
エピローグは二人の結婚式。
一花が学園祭の成功の為に、連日頑張り続ける理由(大好きな男の人に、素敵な思い出を贈れたらいいなって思っている)が健気で可愛かった。