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isoisoさんのハラミタマの長文感想

ユーザー
isoiso
ゲーム
ハラミタマ
ブランド
アトリエかぐや
得点
70

一言コメント

共通ルートの段階で、一人のヒロイン(九重星花)と相思相愛の関係になるから、他のヒロインが入り込む余地が無い。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

100m走で例えると、ゴールラインに星花。50m付近にルル。スタートラインに由夏。
そんな勝敗の決した状況下で、主人公の気持ちを変えようと、健気にえっち(夜伽遵守の札、通称:赤札)を迫ってくるヒロイン二人+α。
仮にコレで主人公が心変わりした日には、星花が可哀想すぎるし主人公が糞。
妖界は一夫多妻制が大丈夫という決まりを早々に明かして、ヒロイン全員を娶ってやる!と公言し、行動に移す展開ならば気分は良かった。
この場合ハーレム展開一択になるが、そもそも話の流れ的に星花以外と結ばれるのは難しい。

ルルは友達である星花の想い人を知っていたけど、自由恋愛を許されない彼女を思って、自分の気持ちを抑えていた。
結果的にこれが悪手で、主人公の親友ポジションを築き上げながら、一番欲しかった恋仲という関係を奪われてしまう。

一族の命令に従い転校してきた現役アイドルの由夏。
見た目は可愛いし、気に入らない相手だったら絶対子作りしないんだから!っていう、出会い頭の姿勢は好きなんだけど、主人公に好意を寄せるアプローチが何とも…。
仮にも現役のアイドル様が、一人の男に公言と好意を寄せるのは、スキャンダル問題的にNG。
にも関わらず、周囲の嫉妬を集めるだけに収まっているのは謎。
他のヒロイン二人が猛烈なアプローチをする中、一人だけ抑えろっていうのが無理なんだろうけどさ。
やっぱりスタートラインに差があり過ぎると改めて思う。

倫寧は、えっちの回想枠的にも不遇で、サブヒロインなのは明らかというか、差して魅力を感じないから居なくても良かった。

主人公(オウノミタマ)の子供を孕む=恋人=結婚。
この等式で無理矢理に道理を通そうとしているから、感情よりも既成事実こそ正義になっているのが一番の問題。
故にえっちシーンもイマイチ気分が乗らなかった。