「ひめごとユニオン」シリーズの最後を締めくくるに相応しい、大ボリュームの作品!(大嘘)
そんなコンセプトが公式HPで語られているが、「もーっとH!」シリーズを全てプレイ済みのユーザーにしてみれば、1時間ほどで読み終わるテキスト量で、間違いなくボリューム不足。
分割商法をせずに初めからこれ一本で発売していれば、エロは充実している為、それなりに良いFDになったのではと思われる。
◆シナリオ要約、雑感
ボリュームが無い割に壮大な話が集約されている本作品。
曖昧な解釈だが、何となく理解出来た気はする。
星守町の地下に眠る千年船、ミルカ=ディグリム(ヒメリアの星の大きな星船)。
本編で小春が操縦したり、夕輝が取り込まれた星船。
江戸時代に「とある事故」が原因で不時着。
自己修復の目処が立たず長期休眠に入る前、時間跳躍機能を与えた自身のクローンを生成。
その理由は、船に搭乗していた王族を元の星(エウレキア)へ返す、新たな星船を残すため。
生み出されたクローン(ミルカ02)は、過去への連続時間跳躍で船を急成長させようとしたが失敗し、次元の狭間に消える。
消える際、七日と引き合い(巻き込まれて?)爆発が起こり、才蔵(少年)のいた世界から七日の存在が消滅する。
星守一族の星船を活性化させる力によって、制御不能だった時間跳躍が使用可能になり、時間と空間の狭間から帰還。
しかし戻った世界は、似ているけれどどこか違う別の世界線であった。
元の世界線へ戻る為に、時間跳躍を幾度となく繰り返す内、並行世界の移動にある種の法則性を見出し、それを船体が記憶していく。
記憶の貯蔵が星船を物理的に成長させ、地表に降りられない体積まで膨張。
不要な記憶を破棄し、船体を軽くしようとしたが時既に遅く、制御不能。
落下して消滅する結末しかないように思われたが、七日と約束した星守才蔵(少年)が妹を救う!
ミルカ02(七日)を救う方法とは?
星船は、王族に名前を与えられることで力を得る。
この力を利用して名も無きミルカ01は、星船サイゾウ(命名者ディアーネ)となる。
※実はミルカクローンは二体存在(01と02)し、暴走した02を救うべく、01が才蔵(少年)の力を借りていた。
星船の力によって、色々な世界のヒロインたちがサイゾウの元に集う。
夕輝はミルカに取り込まれた経験を活かして艦長。
操縦は小春。
聖は、剣の力で主砲を制御。
それぞれのルートの経験が活かされ、02のコアにヒメリアを送り出す。
ミルカ02に星船ナノカの名を与え、制御を取り戻した02は、400年前へ時間跳躍をする。
ここでミルカ墜落の原因になった「とある事故」に結びつき、因果の輪が閉じてしまう。
今まで七日が、色々な世界に限られた時間しか存在出来なかった理由は、因果が収束する為。
「ミルカ墜落→ミルカがクローン生成→02が400年前に飛ぶ→ミルカと衝突」
上記の無限ループを星船サイゾウとナノカが(どうにかして)解決し、幼き頃の兄妹の約束は10年越しに果たされ、物語は幕を閉じる。
本作品の主人公は、「ひめごとユニオン」の主人公であってそうじゃない。
別の世界線の星守才蔵が七日を救うヒーローであり、大好きな兄様であった。
唐突に現れた妹に、大した感情移入は出来なかったが、見た目可愛いヒロインが救われただけで、まぁ良かったかなという気持ちにはなった。(安直)
SEVEN WONDERの遺作がFDなのは残念だが、原画さんは大好きなので他ブランドでの活躍に期待したい。
◆エロ
1週間のSEX当番を決める本編の4ヒロインたち。
「もーっとH!」の世界線とは違う、超ハーレム時空が築かれる。
月曜:小春
火曜:ヒメリア
水曜:共有日、つまるところ5P
木曜:聖
金曜:夕輝
土曜:4週に1回の交代制
日曜:七日
驚異の5Pに期待したが、画面に収めるのが大変だし、3P二回に分割。(ここでも分割商法か!)
複数プレイよりは、普通に1ヒロイン毎で濃密に描いてくれる方が嬉しいかな。
分割FDやった身としては、もう少しエロシーン多く欲しかったけれど、合算するとシーン回想枠28もあるし、エロ目的なら良作の部類。