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isoisoさんのジンコウガクエン2の長文感想

ユーザー
isoiso
ゲーム
ジンコウガクエン2
ブランド
ILLUSION(Dreams)
得点
75

一言コメント

ベジータ「ふんっ、俺に落とせない二次元っ娘はいないんだお!」←落とせないヒロインだらけでした。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

キャラメイク以外の情報0で、ノリと勢いで購入を踏み切ったのは早計だったのかもしれない。

本作品は物語という概念が存在せず、キャラだけでなくシナリオに至るまで自身で作り上げていく、非常にクリエイティブなものだった。
昔プレイしたRPGツクールを懐かしいと思う反面、最後まで完成させることが出来なかった記憶が沸々と蘇る。
私は、終わりなき作品に終わりを見出すことは出来るのか…?
不安を抱いてはいたが、ひとまず当初やりたかったキャラメイクに没頭した。

自身の好きなアニメや漫画の登場人物を3Dでエロく再現するのは、非常に胸が踊った。
創作中、完全に再現することが出来ない制約(装飾品の有無や髪型の細やかな設定など)をもどかしく思いつつ、数多のキャラを完成させ悦に浸りつつ、学園生活を開始。

私の作り上げた主人公(ホモの超サイヤ人・ベジータ)と好きなヒロインたちが送る、桃色な学園生活(を夢見てた)。

登校中、出会う女の子に告白したが袖にされる。
授業をフケて遊びに行った。
全員集合を呼びかけても、何故か男キャラ(おホモだち)しか集まらない。
授業をフケて遊びに行った。
女子トイレ・更衣室で待ち伏せして、Hを迫ったが拒否られ逃げられる。
夜、ひっそりと枕を濡らした。

こんな寂しい青春、現実でも送ったこと無いぞ!!
好感度上げから始めないとエロいことが出来ないとは手厳しい、恐れ入ったよ。
簡単にヤらせてくれる尻軽ヒロインを一人も作らなかったことを激しく後悔した。
(皆の貞操観念を高くしすぎた…のか?)
すまないベジータ、お前の童貞卒業はもう少し待ってくれ。

とりあえずの目標は、「王子の告白を断った奴らと全員H」。
会話コマンドから接触、初Hに至るまでの作業を黙々とこなし、少しずつ彼女(セフレ)を増やしていった。

しかし当初掲げた目標は叶うことなく、物語は唐突に終わりを迎えた。

付き合っている彼女に「ずっと好きでした」の告白をされた後、画面が赤く染まりタイトル画面。
衝撃だった(棒)。
刺してきた彼女、桂言葉は「心の闇」持ちだった。(確信犯)
刺殺されてご臨終という明らかなBADENDにも関わらず、私は謎の充足感に満たされた。

目的の乏しい学園生活。
繰り返される作業コマンドに退屈さを感じていた最中、突如として起こった悲劇にこれ以上の衝撃と結末を望むべくもなく、私は当初の目標などどうでもよくなった。

自由度が非常に高い反面、何をするべきかが朧気だと色々と機能を持て余すことになる。
完全に堪能したとは言えないプレイ時間で、やり込んだと自信を持って言えないのは百も承知。
だが操作していた私の主人公(ホモの超サイヤ人・ベジータ)は、きっと良い笑顔で逝ったよ。

◆追記
公開日:2014/12/2
公式に主人公ベジータをアップロード。