独特のシステムに馴染めない人がいるかもしれないが、一度はやってみて欲しい。
そして、抜きゲーとしての表の顔のその裏に隠された、早瀬というヒロインの素顔をどうか見つけて欲しい。
台詞の一つ一つが、今までと全く異なった意味を持って聞こえてくる筈。
この作品は物語の中核に関わる問題として性行為を据えている。
多くの恋愛ゲームと違い、ここでは性行為は恋愛の結果の到達点ではない。
「何か」への出発点にすぎない。
このゲームは行為を通して、ヒロインとどう向き合うかをプレイヤー自身に問いかけていく。
故に私は思う。この作品はエロゲーでなければならない必然性を最も強く有する作品の一つである、と。
そして、その事実にこそ、恐らくこの作品独特の価値があるのだと思う。