ユーリ→こころ→りんご→ちの→ぷりんの順にクリア。
ぷりんは他四人をクリアしないと行けないので、実質グランドルート扱いといえる。
さて、いろんな人が本作のテキストはまわりくどい、という。
僕もやってる最中はぶっちゃけそう思っていたのだが、今になって振り返って見ると、くどいと言うのは少々フェアではない気がしないでもない。むしろ丁寧かつ執拗である、というべきだろう。
このお話、名前のあるサブキャラがとにかく多い。しかも、その全員がそれぞれの物語を負っており、更にはそれを隠すことなくメインストーリーで開陳してくるし、彼らの中に使い捨てられるキャラクターは一人もいない。その事実はぷりんルートで再登場する彼らに端的に現れているが――永田氏と制作スタッフのこの作品に対する愛情の証のようでもあり。また、その執拗な愛情はヒロイン達にも同様に注がれており、5人とも非常に魅力的に描写されている。体型も愛情も何もかもが太いぷりんは勿論、ユーリもこころもちのもりんごも自ルートでなくても存分に出しゃばって主張を欠かさない。誰を選ぼうとも、この空間は愛さずにいられない――そういう場所がこの作品にはある。
自分が葉っぱのノベルゲーをやるのは実のところRoutes以来なのだが、永田氏が関わっているという理由で直接的にRoutesの香りはするものの、実際のところこのお話に感じたのは強いToHeart(初代)の匂いである。
東鳩2はやってないので言及できないのだが、それでも周辺情報からあえて比較するなら、「星の王子くん」は2より初代に近い味わいの作品であると――そう言ってしまってもいいのではないか。
ただ、なぜそう感じるのかは、正直なところ僕にはわからないのだが。
スタドラを見終わったあとこれをやったので、いろいろ思うところはあったような気はするが、ラストの一枚絵を見るとわりと全部どうでもよくなってしまった感じ。
トータルとしてはよい体験だったと思う。
ただし、マシンスペック低いPCでやるとただでさえ丁寧で長いテキストがさらに長く感じられるので、新しめのPCとかでやるとより楽しめるんじゃないかな、かな。
あ、一番好きなのはユーリですね。えろかったし。