銀河→銀河→風花→さな→薫子→薫子、みたいな感じでクリア。
評判の良かったS+Sの続編ということでどうなるかと思っていたが、 非常に良い作品に仕上がっていると思う。
同様のシステムであった前作「恋文ロマンチカ」のゆるさがなんだったのかというくらい構成は引き締められている。
ヒロインを四人に減らし、サブキャラとの話も最小限に抑えたことで広がりは薄れているが、その分ヒロインと恋人どうしになってからのいちゃいちゃや細かいイベントはかなり強化されているといってよいだろう。
ただし、それ故に素直に四周したとしても見れないイベントはかなり残るはずである。
誰かがレビューで書いていたが、初回はイベント回収と確認のために最後までだれともくっつかずに行くのも一つの手だと思う。その上で完全コンプを目指すなら、自分からの告白で四人ともクリアしたあと、各ヒロインから逆告白されるパターンを求めて頑張る必要があるだろう。
誰かの好感度を上げると他の好感度が下がる、という類のイベントや引っかけもいくつかあるため、途中まで複数攻略、というのもけっこう難しいと思う。
もっとも、二回目以降は好感度引き継ぎする/しないが選択できるし、何話から始めるかも選択できるので、何周したとしてもさほど面倒ではないとは思うが。
以下、各ヒロインについて少々。
>銀河
たぶんセンターヒロイン。
ツンデレロリ担当な先輩。
割と嫉妬深い。
最初に告白成功したときは、その後も最後まであんまりデレた気がしなかった。
だがそこがいい。
二周目の世界ではそんなことなかったけれど、それはそれで違和感があったり。
他のルートでも結構骨格の部分で関わってくるので、印象はかなり強かった。
髪は下ろしてるほうがいい感じかしら。
>風花
ひとつ屋根の下の従妹。
かなり嫉妬深い。
こういうネタにしてはめずらしくオチがユルいというか現代風というか。
ほっとくと際限なくどろどろしそうな話を「あまり深く考えない」という力技で乗り切ったところは素直に凄いと思う。
いや、褒めてるんだよ?
さておきフーカはかわいい。そりゃ手も出るわ。
>さな
やや割を食ってる感のある幼馴染み。
ルートはいるとそれなりに嫉妬深い。というかめんどくさい。
他の三人に比べるとインパクトに欠けるのは眼鏡のせいだとは思いたくないがどうなんだろー。
ちゃーさんボイスのヒロインとしては珍しいタイプかもしれない。
何気に一番えろい気がするけど、なんか健康的すぎる気も。
普通の萌えゲーだったらサブヒロインに降格されてるポジションな気がするけど、こういうキャラとの「付き合う前の日常」を様々な側面から描写できるというのはやはりこのシステムの良いところな気がする。
>薫子
不健康な魔女。
ルートに入ると超嫉妬深い。
……あれ、このゲーム嫉妬深いヒロインしかいなくね?
それはともかく、最後にまわしてよかったと思った。
個別はわりとあっさり終わるのだけど、そこに至るまでの日常での細かい描写や付き合う前のやりとりがかなり秀逸。
遠野さんマジ薫子。
>まとめ
全体的には、構成を引き締めたことで遊びが少なくなった部分を各話ごとのイベントを増やすことで補った、という印象。
普通のエロゲーっぽい楽しさを高めつつ、このシステムの快感も維持する、という点では成功していると思う。
個別が短く感じるのは相変わらずだが、今回は「個別イベント」が前半にも多めに設定されている分、ヒロインとのいちゃいちゃが不足している、という感じはしなかった。
個人的な評価では薫子がぶっちぎりで他は銀河がややリードかしらん。
ただ、ルートとしては銀河ルートが一番密度が濃かったようにも感じたが、それも恐らく共通の段階から主人公の興味の中心として彼女(とピアノ)が関わってくるせいだろう。