先頃グランドフィナーレを迎えたこともあり、こちらにも感想をあげてみることにした。
"kunft"パッチで香純ルートとマリィルートはやっていたにも関わらず、結局全ルートやり直していた。
最初は先輩ルートに入れず、ついったで色んな人にお世話になった。この場を借りて感謝。
過去の感想を読み返してまず思うのは――2007版では正田氏の実力を「正直こんなもんなのかなー」と侮っていたのかもしれない、ということ。ごめんなさい先生ぱねえっす。
二年越しで完成を見た本作は、ここに至って名作と呼んで恥じない作品になったと思う。
とはいえ、その成立過程の故か、いくつか気になることはあって。
例えば先輩ルートについて。
蛍が雑魚すぎ。自ルートで見せ場もらった分割を食った感じ。
あとは分岐の問題とか。ただ先輩ルートに入るだけなら先輩よりの選択肢を選びつつマリィルートに入らないようにすればおkなのだが、Trueに行くためにはフラグ立てで「ルサルカ・先輩寄り」かつ「香純・マリィに冷たくする」ような選択肢を選ぶ必要がある。
自分が詰まったから言うわけではないのだけど、これはちょっとどうなのかと思ったりも。
蓮の動機や言動からすると、むしろハーレムルート的な選択肢を選んだ結果そちらに行くほうが自然なのではないかと。ロリ好きだからルサルカを選ぶ、というのもぶっちゃけ無理があるだろ的な。
先輩にあの中で突出した魅力があるのか、という話になると若干微妙でもあるし。いや好きだけどね。
なんつーか先輩ルートだとマリィがかわいそすぎる気もするし、それもあって先輩ルートがグランドエンド、と言われると若干もにょる。
マリィルートのほうが人死には多いが、仲間に関して言えば「死に場を得た」感はあるのかな、と。
最も、騎士団連中については明らかに先輩ルートのほうが掘り下げられており「死に場」に関しても同様なので、先輩ルートは騎士団救済ルートである、とも言えるのかもしれない。
特に神父とバビロン、ルサルカの三人で顕著。誰かがこのゲームは結局騎士団が主役だよね、という話をしてた気がするが、自分もその通りだと思う。彼らの生き様というか死に損ない様を描くためのお話。
ザミエル様とかどのルートでもいい役もらってるなーと思ったり。
蛍ルートに関しては何気に全員生きてるのが救いか。カスミがちょっと切ないが、あの後また新しい話がある、と考えればあれはあれでいい気がする。あとザミエル様格好いいです。
蛍についてはこないだも書いたが、突き抜けた単純さが何よりの魅力かと。
――つらつらと愚痴らしきことを書き並べてみたが、ともあれ僕は本作を十二分に楽しんだ。
パラダイスロストから随分間は空いてしまったが、正田氏とLightは当時から遥かに先へと進んだ物語を見せてくれたと思う。
今後も楽しみにしていたい。
P.S.
さて、ドラマCDなども含め全てを聴き終えて、僕はようやくこのお話をひとつながりのものとして飲み込むことが出来たような気がする。
ERO-GAMERSのレビューでも書いたように、今まではどうしても幾許か引っかかりが残っていたので。
(http://www.ero-gamers.com/09/koucha.html)
カーテンコールにおいてはプレイヤーへの様々なサービスもあったわけだが、それについて今更是非を問うのも野暮というものだろう。
今はただ、杯を――