だーれがころした♪ くっくろーびん。
断片的な感想の集積。
>共通部分
なんか三回目くらいになると「はいはい相殺相殺」で済ましてしまいそうになる心理は顧みて嫌だなあと思いつつそういう構造にしていることにそもそも歪みが内包されているような気がしないでもない。
麻痺させる・あるいは拒絶する事を目的として組まれている、とすればそれなりに飲み込めるのではあるけど。
その辺を解消するために雪車町さんがいるということかね。
価値観を否定するために存在する敵。
>英雄編
TQNかわいいよTQN(違う
一条さんは最初から最後まで一押し――のはずだった、のだが。
村正過去編はキャスカとグリフィスが一緒になってガッツをいじめてる感じ。
英雄編は覚悟と散が分割されて三人に入ってる感じ、みたいな。
総じて引用は多いけど、基本それらに対するアンチテーゼになってる、のかなあ。
その先があるのかどうなのか。
善悪/愛憎/正邪がひとくくりの呪いとなっているところに疑問。
「誓約は厳密でなければならない」という原則に明らかに反している。
それが意図的なものだったのかどうか。
一度終わらせてみなければなんとも言えないが。
>復讐編
後述の通り、今までのニトロらしい話だなーと思いつつ楽しんでいた。
なぜジー○がここにいるのか。
これはこれで趣味全開な感。
割り切ってる分遊びが多いのかな。
>魔王編・悪鬼編
この辺りでパッチが出てたのを知る。
当てたら当然ながらセーブデータ全部消えたのでもう一度英雄編と復讐編をやる羽目に。
超速スキップでなんとか乗り切ったが、ちょびっと心が折れそうになった。
途中からどんどんポストが蜘蛛萌えになってるのがわかる。
でも、それでも、どっかで統様とのアレは入ると思ってたんだよ……
後、この時はエロ薄とさんざん言っていたが、思い返すと一条と香奈枝の一発目はそうでもなかったので若干訂正の必要は感じる。
とは言え、フェードアウトで終わるのは一緒なので印象はやっぱり良くないのだけど。
魔王編途中までやって思うのは、村正全体が光のための話だよなあというかなんというか。
蜘蛛かわいいよ蜘蛛。
あと装甲悪鬼チルドレンが実際に出てきて噴いたという。
そしてあの人の回想シーンがないなんてっ。
ぜつぼうした。
村正についてはぼちぼちまとめたいところはあるけど、あまり今までの呟きに付け加えることはないかもしれないなあ。
曖昧な命題には曖昧な解答しか存在しない。
とりあえずエロは薄かった。
ニトロにそれを求めるな、というのは当然の言ではあるのだが、今回は過去のニトロともまた違う薄さ。
フェードアウトが多くてねちっこさが全くない。
あれだ。
一回抜いた後の虚脱感をそのまんま文に載せたような空虚さ。
自分がねちっこいのが好きなので余計そう思ったのだろう、たぶん。
>クリア後
この辺、まだ統様とのアレが回想に入ってないのが不満だったらしい。
あとは前回から引きずっている、「命題によって話を駆動しているにも関わらず、命題が成立しえた理由(というか必然性とでもいうか)が曖昧なままに使われているんじゃないか」という疑問がちょこちょこと。
きちんとした言葉に出来ないのがややもどかしいが、要は「お話をうまく落とすために都合良く善悪(あるいは正邪、あるいは愛憎)相殺が解釈されてないか?」という所が腑に落ちなかった、ということ。
今って残虐描写だけじゃなくて人倫に反する描写も自主規制の対象になるん?みたいな中途半端さを感じたからか。
話のオチから逆算するとそこを詳細にできなかったのは理解できるのだけど。
それってオチを生かすのための隠蔽で(それもあまり成功してないけど)、お話を成立させるための都合よな、とか。
途中で吐露してはいけなかった理由が希薄。
吐露出来なかったことがあの最初の呪い故ならば、その呪いの重さこそ描かれるべきだったと思うのだけど。
村正の呪いについても同様。
話を成立させるために条件にわざと幅を持たせている。
あとはそうした部分とは別に、チルドレンたちと正宗、バロウズの戦いが最後入ってないのは勿体ないだろーとか。
そこは入れないと燃えないだろーとかそういう単純なないものねだり。
あそこで獅子吼と雷蝶が参戦したら燃えるだろーとか。
とはいえ、こうした細かいことをぐちぐちいいたくなるくらい楽しんだのは確かなのであった。
善悪も正邪も愛憎も仕手と鎧の判断でしかないという時点で愛憎以外は最初から正当性を失ってるのよなーとか。
あの前提ではどんなにスケールがでかくなっても結局光と彼のただの喧嘩に矮小化されてしまう。
結果、やってることは派手なのにちんまりした話になってる。
恐らく復讐編がすっきりと映るのは、ちんまりした話であることを受け入れた上で活劇に徹してるから。
そして英雄編は全て描かれてないにも関わらず、描く図のスケールとしてはむしろ魔王編より大きい。
それは喧嘩をただの喧嘩で終わらせないための道筋を描いたから。
では長いエピローグである悪鬼編はどうか。
解答に達したか、といえば否。
「仕手と鎧の判断でしかない」という部分がまったく(というと言い過ぎか)問われていないから。
彼らが公平な裁定者として振る舞っているはずと信じられるだけの根拠が物語に無いから。
一条のように一方的な裁定者であることを選ぶ人を信じることはできる。
彼女にとっては正邪=善悪=愛憎たり得る。
しかし景明にとってはそうではない。
彼は常に迷い続けるだろうから。
なので、あのエピローグには悪の帝国を邪魔しに現れる一条さんがさらに必要なのだろうと思う。
世界の釣り合いをとるために。
まあ、結局あのEDはそういうことを描いているのだろうけれど。
バランスを取るものとしての村正と天秤を善に傾けようとする正宗、ということで。
あと、一番旧来のニトロっぽい楽しさだったのは復讐編、新しさを感じたのはそれ以外、という印象だったかなあ。
魔王編はデモベを思い出したりもしたけど、比較すると先ほど書いたちんまり感がどうしても出てくる。
>後日
後で思うと、お話自体が所謂「カタルシスが普通に得られる展開」を執拗に拒否しているところはあって、それは例えば金神様が大魔神長○右○になるあたりとかだったりするのではないか、とは思う。
だってアレがラスボスだなんてだれも思わないだろと(ぉ
光様の出オチをみんな長○が現れた瞬間から期待してるだろうと。
この辺り、「英雄の物語はやらない」という目標が転じて「型通りの展開なんてやらねーよばーか」というアンチ魂(?)にまでこじれているような気がしないでもない。
また、このシーンに限らず、悲劇的なトーンを和らげるためか、この話は出オチ系のコメディをかなり意識的に混ぜ込んでいる。
他にもバッドエンドのテキストが何処か昔のゲームブック風味だったりと、ライターの遊び心も様々な場面で発揮されているとは思う。
その辺のさじ加減はかなり好きだったりするのだけど。
この後、ある程度整理した感想を別に書いたのでURLを貼っておく。
(http://www.ero-gamers.com/07/koucha.html)
こんなところで。