シナリオは非常に粗があり、何をメインに描きたかったのかよくわからない中途半端な感じですが、絵（CG)とキャラは良く、それなりに楽しめました。ただ動作環境が不安定で定期的に強制終了になるのは問題ですね。
それなりにいいキャラ作りはできていると思うのに完全にシナリオが足を引っ張ったと思える作品です。
シナリオは最初の方は和風伝奇的っぽい感じでシリアスに進みますが、途中からは主に各ヒロイン同士のドタバタコメディー、最後の方で少しシリアスに戻ってあっという間に終わりという感じで、何を中心に描きたかったのかわからず話がブレまくってる印象を受けました（苦笑）
また各ヒロインに表裏の2つのルートがあり一つは純愛系、もう一つが凌辱系の感じであります。ただ前者はちゃんとエンディングがあるのにエロは薄く、後者はエロはやや濃いですが中途半端な感じで終わるというどっちつかずになっている印象を与えます。作るならいずれのルートも手を抜かず最後まできちんと作ってもらいたいものですね。
以上結構粗がある作品なのは間違いない作品ですが、ただ途中の個性がある各キャラ同士の掛け合いは素直に面白かったと思います。ある意味皆奇人変人ばかりだし（笑）
特に個人的にお気に入りなのは、自称主人公の保護者的立場を主張する深琴。
とにかく彼女が出てくると、どんなシリアスな場面でも一瞬にしてドタバタコメディーに変わるという感じで面白かったですね。
特に豊満な胸のヒロイン2人に囲まれて二人の胸を見た後、“乳の大きさが戦力の決定的差でないことを思い知らせてやる～”と半べそ掻きながら部屋を出ていくというシーンには、ガンダムの有名なセリフを上手くパロったもので思わず笑ってしまいました。
とにかく強烈な個性の持ち主でシナリオも彼女のルートが一番よかったですね。
もっとも人によっては、せっかく話に集中したいのに彼女によって話が落ち着かないという印象を受けるかもしれません。あとその個性ゆえにメインヒロインの月を完全に食っちゃった感じもしますしね。
シナリオには期待せずにキャラゲーとして楽しむという風に割り切れる人なら、1周4時間程度で気楽にできますしやってみてもいいと思います。現在中古だとかなり安価に購入できると思います。
個人的評価としては、深琴が気にいったので深琴点としてプラス10点くらいつけてかなり甘めの75点にしようかと思いました。
しかしながらこの作品、強制終了が頻繁に起こり動作環境が不安定なのは非常に問題。
一応OHPに対処方法は示してありますが、それでも結構落ちます。
したがってそこはマイナス10点として65点としました。
よってこの作品をするなら、マメにセーブをすることをお勧めします。