トゥルールートは評価が分かれるような気がする・・・。
絵は間違いなく綺麗で各ヒロインの個性はそれなりにあるのでキャラゲーとしてみれば悪くない作品だと思います。
さてこの作品、5人のヒロインのルートを攻略するとトゥルールートが開き、各ヒロインルートであいまいになっていた伏線を回収するという形をとっています。このあたりは同じ吸血鬼という題材を扱った作品、オーガストのFORTUNE ARTERIALに似ています。ただそのトゥルールートは正直微妙な出来でFORTUNE ARTERIALのトゥルールートには劣るなぁと個人的には感じました。
そう感じたのは隠しヒロインというかメインヒロイン?のフィリアの存在かなと思います。なぜならエロゲや美少女ゲームをしていてお気に入りのヒロインになる過程として共通ルートや各個別ルートを通して、そのヒロインのしぐさや言動などでほとんどの方が判断すると思います。しかし今作品のフィリアは共通ルートなどでほとんど登場しません。したがってこれまで一番目立っていたシルヴィアが当然メインヒロインで最後の〆のルートのつもりだった自分としては、突然出てきたフィリアの存在やルートに少し驚くと同時に、これまでの過程でほとんど知ることもなかったので、思い入れがないままフィリアのルートをクリアすることになりました。終わってみて感じたのはこれまで物語の中心として登場した各ヒロインがなんだかないがしろにされて、おいしい所だけフィリアが持って行った気がしてちょっと微妙な感じでした。このあたりはあくまでもメインヒロインを中心に描いたFORTUNE ARTERIALのトゥルールートの方がキャラを大切にしているという点でよかった気がすると個人的には思います。
総じて平均くらいの作品だと思います。シナリオは共通がやや多めでさほど大したことはないと思いますが、キャラゲーと割り切って楽しむつもりなら悪くない作品という印象です。