みやびちゃんぷりち～
今まで、100作品以上のエロゲ又はギャルゲをやって来ましたが、今だにこの作品を超える作品はありませんね。
まず、この作品をやる上で知っておかなければならないことは、ゲーム序盤で本校と分校ルートに分かれるんですが、この二つのルートでライターが違うということです。
それにより、演出、主人公の性格、ストーリー展開などでかなり違いが出てくるためそこに注意です。
ちなみに、私は本校ルートの方が好きですが、分校ルートも十分楽しめました。
この作品の１番の魅力はゲームの舞台の雰囲気をうまく表現しプレイヤーに伝えているところであり、ストーリーや会話だけではなく、演出や挿入歌など様々な面でその舞台の雰囲気を形作っています。
それによってプレイヤーは『遥かに仰ぎ、麗しの』の世界に入り込むことができ、舞台がお嬢様学校という特異な場所であるにもかかわらず、キャラクターに自身を投影してその空間を身近なものに感じることができます。
キャラクターも魅力的であり、初めは取っ付きにくいヒロインでも話が進むにつれてそのヒロインの魅力に気づくことができます。
それは、普段こういうゲームではあまり見ることができないヒロイン側からの視点というのをストーリーの随所に入れ、ヒロインのまたはサブキャラクターの心の動きを繊細に描くことによって、彼女たちへの感情移入もできるようになっていることによります。
また、ヒロイン以外のキャラクターも魅力的であり、攻略対象としてほしい女性キャラも数人います。さらに、忘れてはいけないのは本校ルートでの主人公の漢っぷり。これだけかっこいい主人公は見たことがなかったです。
ストーリーも作品の舞台をうまく生かした作りとなっており、先ほどあげたヒロイン視点を折りいれることで、プレイヤーをさらに作品の内側へと引きずり込みます。
多少ラストがご都合主義なルートもありますが、ゲームだと割り切っていれば特に気になることはないと思います。