青春を満喫するゲーム
本当にＰＵＬＬＴＯＰさんは雰囲気のいいゲームを作るのがうまいと、改めて感じさせられた作品。
部活動を通して、仲間と出会い、夢を見つけ、その夢を仲間と追いかける、ＴＨＥ青春っていう感じの物語。
個人的なルートの評価
ルート：小鳥＞先輩＞亜紗＞依瑠＞あげは
各ルートの感想は攻略順に紹介
小鳥ルート
１番感動したルート。
メインヒロインなだけあって、プロローグから彼女について描かれている場面が多く、もっとも思い入れのあるキャラクターです。ルートに入る前から彼女関係の話にはウルッとくるシーンが何度かありました。
小鳥の強さと脆さがうまく描かれており、家族への想いや、碧への想い、そして飛ぶことへの想い。それぞれがきちんと描かれ、その中で葛藤しながらも夢を追う彼女に惹かれました。
全体を通して日常、いちゃいちゃ、シリアスのバランスがよく最初から最後まで楽しむことができるルートです。
亜紗ルート
もったいないルート。
双子間の関係の部分はいいんですが、飛ぶ目的がどうしても小鳥と被る部分があるのが難点。完全に同じというわけではないんですが、他キャラのグライダーにかける思いは完全に差別化されているだけにおしい。
さらに、これは双子両方のルートに言えることですが、他のヒロインに比べて１年目がない分どうしても思い入れが少なくなってしまう。特に１年目でグライダー製作を丁寧に描いた分、２年目はグライダーの製作についてはすごくあっさり描かれているため、その点での仲間意識というものが、他キャラほど強く持てないのが痛い。
ラストも夢であるモーニンググローリーに挑む前に終了してしまい、拍子抜け感がある。
少しずつ直せばもっといい話になりそうでもったいなく感じるルートでした。
依瑠ルート
もったいなさすぎるルート。
話はかなり良かったです。キャラクターも可愛く全キャラ中２番目に好きです（１番は小鳥）。でも個人的に純愛もので二人同時はＮＧです。まあ、これは本当に個人的な趣向の問題なんで、二股ＯＫな人なら楽しめるルートだと思います。
また、面白かったのが二股だけど、依瑠＆亜紗ルートではないこと。二人と付き合うが、依瑠の成長、心の変化を中心に描いた物語になっており、きちんと依瑠ルートになっている点。
二股部分を抜きで考えれば、彼女の心が変化していく様子が丁寧に描かれている良いルートです。
あげはルート
うーんなルート。
正直純粋な面白さでは全ルート中最下位かなー。あげはの行動理念に共感できないのが１番の理由でした。周りのこととかもっと考えればその行動には至らないんじゃないかなーというのもあり、彼女自体の評価も低下。
また、ずっと隠されてきて話の核であるはずの秘密も特に重大なことではなく、「ふーん、そうなんだ」ってレベルのもので他のキャラの問題部分より明らかに弱い。
エロさにおいては１番だと思うので、その部分に関しては楽しめるルートかも。
先輩ルート
綺麗に締めてくれるルート。
先輩が可愛く、小鳥がカッコよかった。
いつもふんわりした先輩のいろんな面をみることができる話で、過去が語られ夢に一番共感できるようになる話でもある。
イスカに触れる唯一のルートでそのあたりの伏線を綺麗に拾っていき、個の話として楽しめたのはもちろん、このゲームのまとめとしても楽しめたルートでした。
全体的に質の高い物語だが特に、小鳥、先輩ルートは飛びぬけていると思う。双子のルートも十分良作であり、楽しめる作品になっている。