どこをどう見ても凡作
まるねこ三部作はこんにゃくから入ったのでコレがラストだったが、正直とんだ期待はずれ
他の方の感想を見てると、評価ポイントは「雰囲気」と「里伽子シナリオ」辺り?
雰囲気が良いってのには頷ける。BGM・テキスト・OPすべてが上手く調和し優雅な喫茶店の雰囲気を醸し出している
不快さの欠片もないキャラたちも良い感じ。あんな良い人ばかりの職場で(しかも初っ端から自分に矢印向きまくり)働けたらさぞ楽しいだろう
エロゲにおいて雰囲気の生成はプレイヤーをのめり込ませるための重要なファクター(だと個人的には思っている)
「ショコラ」というステップを経ていることを含め、作品の下地に関してはそれなりに整っていたと思う
だが、肝心の本質がない
グランドEND的扱いの里伽子シナリオも凡作以下
「実は半年以上前から利き手が使えなかったの」という無茶な話の進め方も問題だが、その事実が発覚する自室と駅前のシーンで全く盛り上がらなかったことはもっと問題
箱庭的な暖色の雰囲気が持ち味のパルフェといえど、ここがシナリオにおける谷なのだからもっと絶望を煽ってもいいはず
しかし一連のシーンは、「まぁなにかあるんだろうな」という匂いをプンプンまき散らしてからの事実発覚に始まり、仁の後悔モノローグでサラっと終了、コレだけである
「転」の役割を全く果たしきれていない
ここからの流れも、「会えなくなる」→「ヒロインの見えない所で寝る間も惜しんで一生懸命頑張って問題解決しようとする」→「ヒロインそれを知って感動・結婚しよう」……なんてもう百回くらい見たことあるテンプレートをなぞるだけ
まだ玲愛√や由飛√の方がマシだった気がする
里伽子ED後タイトルに戻り、これで終わりだという事実を受け入れるのに時間がかかった
終わってみれば、自分の感情が揺り動かされるような場面が一つもなかった作品
強いて長所を挙げるなら「短所らしい短所がないこと」くらい
まぁそれがパルフェ高得点の原因かなぁと自分を納得させるしかない……
こんにゃくはあんなに泣かされたのになぁ……