自分はハマれなかった、ただそれだけ
まず士郎の言動と行動に躓かされた
お前が傷つくのはダメだが俺は死んでもしょうがない、的なスタンス
ありがちっちゃありがちだが、程度がひどすぎる
士郎視点で進み、士郎が全てのイベントに絡む以上、プレイヤーは開始から過去のトラウマの真実が明かされるまで、延々とこのスタンスを受け入れながら読むことを強制させられる
コレが辛かった
力も根拠も合理性もないのに、戦火に丸裸で飛び込もうとし続ける
「お前が死んだら元も子もないんだ」と説得されてもなんのその、「女の子は戦っちゃいけない」の一点張りで耳を傾けようとしない
けど毎回毎回死には至らず、周りも次第にそのスタンスを受け入れ始める……
プレイヤーからしたら「お前が助かったのは運が良かっただけじゃ」と言いたくなる展開の連続
このあと士郎が自己を省みてあまりの非合理的な行動の数々を悔いる展開があればまだマシだった
ストーリーにものめり込めない
ここでも主人公の心理描写と行動が目障り耳障り
この士郎という男は四六時中なんかしらの痛みと戦っている
その描写が
やれ意識が飛びそうだの
やれ手足がちぎれそうだの
やれ痛みを通り越して痛みを感じないくらい痛いだの
やれ呼吸するたびに吐き気をもよおすだの
やれ死んでしまったほうが楽なくらい辛いだの
やれ内臓がギチギチなってるだの
やれ傷口からアホほど血が流れているだの
とにかく多い、そして長い
プレイ時間の半分位は主人公の痛がる様を魅せつけられてたんじゃないかってくらい長い
様々な演出を駆使してカオスを演出しようとしていたが、こんだけ繰り返されればプレイヤー側の熱は冷めてしまう
どうせ士郎は何かしらを守るために立ち上がるし、前に進むし、腕の拘束を解くし、後一回で死ぬと思いながらも三回くらい投影しちゃったりするんだし
衛宮士郎の前にはそんな痛みの描写などもう意味ないんじゃないかと思う
その他もろもろの要素が、モチベーション維持を妨害し、結局一かけらも面白さを感じること無くENDING
自分にとっては駄作だが、高得点を付ける人の気持ちも分からんでもない
世界観やテキストが独特であるが故、ハマればあの文章量でも難なく読破できるのだろう
自分はハマれなかった、ただそれだけ