本編の面白さそのままだが、実質何も産み出せてはいない
「それぞれの世界で描かれた群像からなる群像、キャラの掛け合い、ふれあい」
「本編の勢いそのままの軽快なテキスト」
この二点がこの作品の魅力、というか個人的にはこれがほとんど全てだと思う
実際この点に関しては期待通りの出来
だがこれらは前作(本編)の維持、あるいは前作で生成されたそれぞれのキャラという食材をただ掛け合わせたに過ぎない
隼人やタカシがアレキサンダーに行ったり、違う人格が各々のホームグラウンドで動くのを見るのもたしかに面白かった
面白かったが、「そりゃあ掛け合わせたらこうなるかなぁ」という自然、ある意味「当たり前」の反応に留まっており、プレイヤーの想像を脱しきれてはいない
(鷲介と明日香のシーンはその点について例外で素晴らしい出来、もっとこういった新鮮味を味わいたかった)
とはいえ、本来こういった要素をFandiskに望むのは間違っているのかもしれないし、実際、多くのプレイヤーが望んでいたのは本作で描ききったこういう日常ラブコメだったろうとは思う。
しかし、本編での消化不良を抱えたままの自分としては、どうしても「俺たちに翼はない AfterStory」に一歩進んだ話を期待せざるを得なかった。
「食材を余すことなく使い切った」点は見事、だが「意外な場所、或いは未開の地に食材を見出し料理する」という一歩踏み出したアクションが欲しかったのもまた事実
偉そうな意見になるが、王雀孫氏にはその力が十分にあると思われる
まぁ何が言いたいかというとコーダインとパルさんと紀奈子さんとリンダ×2を攻略させろと