ErogameScape -エロゲー批評空間-

imotaさんのシロウト家出娘と俺の長文感想

ユーザー
imota
ゲーム
シロウト家出娘と俺
ブランド
レベル1
得点
90
参照数
1652

一言コメント

アブノーマル、メタモルフォーゼ……変態として生を全うするということ。当たり前を大切にしながら、当たり前が変わっていくことを受け入れる。同棲ゲームを超えたアナルゲーも超えた作品でした。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

いやー、六年ぶりに感想を書こうと思うと、脳みその使ってない部分が錆びているのを感じますね。
六年も経てば赤子も小学生になるし、おっさんも更におっさんになって、髪の毛も人生の残り時間も減っていく。
細切れの時間では、どっしりエロゲをプレイする気力が足りず、エロ漫画が主菜となってしまう。

そして、使わないものは衰える。エロゲセンサーもポンコツ化して、アラカちゃんかわいい!程度しか分からない。
本作もエロゲ・カタリ(旧DLdou)さんのレビューがなければ、恐らく未プレイのままだっただろう。
Asmiya氏の理知的な文章から伝わってくる、静かな興奮が私は好きで、アナルスキーとして全幅の信頼を置いています。

しかし、他の方も述べているように同棲ゲームゆえの手間暇や作業感が、はたして隠居した私に耐えられるのか……
若かりし頃に往年の名作調教ゲームDeepシリーズで挫折して、シルヴィちゃんを愛でる程度の実力。
それでも、アビスもといアナルへの憧れはとめられねぇんだ……!

そう、本作について語るとは、アナルについて語るということ。
男の娘ならいざ知らず、女性器があるのに何故わざわざ不浄の穴を選ぶのか。
排泄に伴う快楽は男女共通でも、前立腺という性感帯が女性にはない……いやポルチオ、子宮口への遠隔攻撃がある!

もう少し深掘りすると、万年発情期ゆえに性的快楽を標準装備した我々人間は、本能の壊れたサルとして
生殖行為から逸脱して純粋な快楽を求めてしまう、そういう仕様変更をされてしまった。
今や当たり前みたいなフェラチオですら、昔は変態行為だったのだ。

ただし、清く正しい行いがあってこそ、淫らな変態行為も輝く。
本作の優れているところは、そのバランス感覚だ。

事情ありの見知らぬ家出少女を保護しても、向こうだってこちらは見知らぬ他人。
お互いに信頼できる相手なのかを見定めながら、少しずつ距離感を縮めていく。
という以前に、現状の主人公(俺くん)は自活で精一杯なので、二人分の生活費を稼ぐことすら正直厳しい。
いっぱい働いて稼ごうにも、そう簡単に打破できない環境と状況となっている。

その辺りが、ゲームシステム上でもきちんと再現されており、プレイヤーを納得させる。
日々の食事を安価な食材で済ませると、体調があやしくなって仕事で苦労する。
ちゃんとした食材を買っても、お嬢様育ちだったヒロイン夏帆が料理で失敗する。
それでも何とかしのいで、少しずつ信頼を深めて、でも初体験で失敗して、エロ配信を開始する。

素人のエロ配信などエロゲでも突飛だろうが、それを納得させるだけの環境作りと動機作りしているので、
動画編集者である俺くんと、強烈なエロポテンシャルを秘めた夏帆のコンビが結成。
これでようやく本番!と思いきや、これまたエロ撮影や編集にかかる時間や体力の確保に苦労する。

そもそもお互いに初心なのだから、性行為自体がまったくの手探り。
少ないコマンドを選んで、ゆっくりと性感を鍛える感覚は、ドラクエのアリアハンで経験値稼ぎの気分。
俺くんの恩人から「上手くいけばタワーマンションも買えるよ」と言われても、先は遠い……

だが、アナルスキーは諦めない。
アダルトショップでピンクローターを入手して、コマンド出現前でもアナルに振動を与えられることを発見。
おお……アナル快楽ゲージが上がっていく……

とにかくしばらくは下積み期間。
ヒロインのポテンシャルが花開くまで、毎日地道に水やりに肥料。
配信準備でヒロインの心身に負担がかかるので、そちらのケアもおざなりにできない。

そんな苦労も、夏帆アナルを愛撫すれば報われる。
当然、最初は恥ずかしさや違和感で緊張を高めてしまい、絶頂など夢の夢。
それでも、根気強く何度も何度もアナルを愛撫する。

ある日、夏帆の声色が変わる。
違和感と快楽の狭間にいた彼女が、ついに変態の領域に踏み出したのだ。
昇り始めたら、頂点に至るだけ。
初めてのアナル絶頂。

おお……素晴らしい……

花開いた彼女が、アナルセックス、アナルバイブ、アナルボールで絶頂するのに時間はかからなかった。
お嬢様だった彼女が、文字通り獣のような喘ぎ声で連続絶頂している。
禁欲期間を作ると、留守番中にアナルオナニーで叫びまくる。

本来は排泄する穴に入れる時、動かす時、抜く時……どれも生々しい反応だ。
ボイス担当の桃実さら氏の熱演が光っている。

当然、俺くんも視聴者も大興奮で、人気も収益もうなぎ登り。
まさか毎日豪華な食材を買っても、様々なグッズを揃えても、お金が余りまくる日が来るとは……

ここまでの話は、アナルゲーとしての評価である。
ここからは主人公とヒロイン、二人が未来を生きるための物語。

偶然に出会った二人だが、実のところ似たような境遇で二人は苦しんでいた。
実の親と折り合いが悪く、反抗するのも諦めてしまっていた。

しかし、非力だった二人が変態行為の中で、「普通」じゃない自分を受け入れていく。
それは、親たちに押し付けられた「普通」の価値観に対して、自分なりの価値観になっていく。
それぞれの親離れは、ほろ苦いものだったが、爽やかな後味だった。

そして、この作品は当たり前の日常も大切にしている。

「いってらっしゃい!」 信頼度+1
「おかえりなさい」   信頼度+1
「ごちそうさまでした」 信頼度+1

特別なプレゼントでなくも夏帆は喜んでくれて、その積み重ねが二人で生きる助けになる。
きっと彼らは変態として、幸せな生を全うするだろう。
願わくば、私も同じ変態としてそういう人生を送りたい。良い作品でした。


※アナリストを目指す貴方への攻略メモ

主人公の変態度は、仕事の空き時間を利用して「監視」することで安定して上昇する。
ヒロインの性的興味は、何もしないと上昇しない。休日の商店街でエッチな小説かビデオを購入。
これで暇さえあればエロスな話題を振る俺くんに!
ヒロインも、低確率だが留守番中にエロスな鑑賞をするように。

アダルトショップでローターを購入。後背位でアナルに当てて振動させる。
一緒に緊張度も上がってしまうので、行為ストップ前に尻揉みへ戻す。しばらくは前穴メインで。
繰り返すうちに、店頭にバイブが並ぶので購入。絶頂までの時間と体力消耗を抑えられる。

ハメ撮りは、時間内の絶頂回数が評価基準。同時に絶頂すると評価が伸びる模様。
挿入後の動きは調整可能で、俺くんも絶頂寸前で我慢できる男。ヒロインの絶頂確認後に射精でOK。
男女ともに連続絶頂は体調不良になりやすい。2~3回の同時絶頂で評価とバランスを取る。

体力面で言えば、圧倒的にヒロインの方がタフ。主人公の体力は仕事用に温存。
その代わりに夏帆のメンタルケアが重要。木曜限定のケーキと、土日のデートは欠かさない。
商店街でゲームを購入しておけば、平日でもケアが可能。

こうした地味な土台作りをすることで、アナル開発も順調に進むだろう。
「尻穴を愛撫」「尻穴を指でかき回す」「尻穴舐め」「アナルバイブ・ペニス・ボールを尻穴へ」
と徐々に増えていくコマンドを見ると、アナリストとしての強い達成感を覚える……

配信者のプラチナクラス自体は、本編クリア前に到達。
96日目にして、ついに「尻穴経験 400ポイント LV4MAX」に到達しました。
当然、膣出し回数はゼロのままです。