昔話の人魚姫は、足を得た代わりに声を失ったのでした。館に囚われた彼女を、あの方を救い出す為に払った代償は何だったのだろうか。
おはこんちVanadis!
みんな、暑さで頭は大丈夫かい? ボクはアタマがイカれたおかげで真人間に戻れたよ。ありがとう彦星サマ!
巷ではととの。ちゃんのUSB(隠語)にインストールしたい人が続出らしいね。ちょっと羨ましいけど祭りはいいものだよ。
と、テキトーな前口上を述べてレビューにGO!
魔物娘とのイチャラブ集大成の聖もんむす学園を世に出した後、始まった新シリーズは趣を変えたものだった。
メインヒロインとの交流に絞った構成は初代、二作目に通じるが、ほの暗い雰囲気は今までにはないものだった。
そして雰囲気だけではなく、主人公に対して終始非友好的なヒロインの存在は、とても新鮮なものであった。
箒星さまと初めて出会った時、冷たい瞳で見下ろす彼女に、ガチ殺し直前までする彼女に、ハートキャッチされたのだ。
これだよ! これこそ本来の人間と魔物の関係、精を絞られる=生命の危険を感じる、恐怖と恍惚だよ!
一周目では出番の少ない箒星さまではあるが、二週目で彼女の視点も加わる事で、その危うい精神の揺らぎを存分に味わえる。
中の人もノリノリのようで、狂気に侵された彼女が愛娘を前にしてもブチ切れる様は、大天狗様の如くぞくぞくしたのぅ。
とあるENDでの箒星との情事は、ただただ激しく空虚で、素晴らしい終末であった。
しかし、その新機軸を打ち出すが為に、払った犠牲は小さくはなかった。
一番割りを食ったのは日常会話で、魔物娘が三人もいるのに掛け合いの妙味を味わう事がとても少なかった。
主人公が館へと逃げてきた経緯、館の主とその住人との確執、板ばさみな使い魔、と食事を共にするのも難しい状態で、
たまに顔を合わせても緊張感が漂ってしまう。代わりに人魚のメルフィアが癒してはくれるけれども。
ただ、メルフィアとの関係も問題がないわけではない。
他の方も言っていた事だが、館に逃げてきた過去を隠すクライスが、彼女に心を開くにはもう少し時間が必要だった。
彼女への想いをはっきりさせないと、箒星への返答、館に残るか外に戻るか答えられないのは分かる。
エロ的にも、想いが通じ合わないと処女を捧げもできないしね!
しかし、プレイヤーとして見ると、メルフィアへの好感度を上げるイベントが足りない、齟齬を感じてしまう。
普段のシリーズなら、複数キャラの掛け合いで魅力が見えるのだが…。ほぼ単体ヒロインの本作で、この問題は大きい。
使い魔のコロナは、仕事優先のようで意外と情の深い良キャラなので、彼女がもう少し自由に動ければなぁ。
それでも話自体は、結構好きだったりする。
人魚らしい囚われの身、外の世界への憧れ、そこに絡む心を囚われた館の主、彼女たちを密かに心配する使い魔。
誰も悪人はいないのに、互いを想い合っているのに、すれ違いで深まる溝。
物語を通じて、もう少し関係性の変化があれば、印象はもっと良くなっただろう。
館シリーズという事で、他の時系列を見れば、幸せだった時代、もしくは幸せになる展開も見れるのかもしれない。
ただし、今作だけで言うのならば、物語上の制約を色々と感じてしまったのも事実だ。
その辺は、次作以降に期待させていただきたい。
まあ硬い話はこれくらいにして、本作の本領であるエロについて語ろうウヘヘ。
エロシーンはメインのメルフィアが大部分で、箒星様はあくまでサブ。もちろんコロナはない。
メルフィアは人魚らしく、水かきやヒレや超音波やアクアバブルを駆使して、落ち込んだクライスを慰めてくれる。
コメットとの半身分離セックスに慣れた身には、普通な感じもするが、それは俺が既に箒星さま同様におかしいのだろう。
ぶぶづけ氏=フェラというのは最早エロ公式レベルであるが、その辺は今作も抜かりない。
数が多いわけではないが、正面から横からメルフィアひょっとこ顔を拝むことができる。
特に正面時は、咥え込む前に、舌や唇で焦らしてから射精、最後にお掃除フェラも完備というパーフェクトな仕事だ。
横顔時は、直前に箒星様の策略で手篭めにされたグライスに、「この浮気ものー!」となじりながら強烈吸引。
箒星様の方も、異次元な手まんこという荒業だけでなく、舌先が分かれて尿道まで弄って強制絶頂。
その後に、あの箒星様がひょっとこフェラをしてくれるというのだから、僕がグライスならここで降伏していたね!
好意による行為ではなく、快楽で篭絡しようというのが、今までにない悦楽でヤバいのぅヤバいのぅ。
うん? 結局のところ俺は魔物娘に訓練されたマゾ人間という事なのか。
仕方ない、マゾはマゾらしく、次の新作が出るまで放置プレイで興奮しようかウヒッ!